不思議少女ナイルなトトメス

不思議少女ナイルなトトメス

『不思議少女ナイルなトトメス』は、1991年1月6日から同年12月29日までフジテレビ系列で放送された特撮テレビ番組であり、全51話から成るこの作品は、東映不思議コメディーシリーズの第12作目です。本作は、エジプトをテーマにし、主人公の高校生、中島サナエが「トトメス」として悪魔に立ち向かう姿を描いています。

概要

サナエは「イブンバツータ・スカラベルージュ」の呪文を唱えることでトトメスに変身し、特異なステッキを使って悪魔を捕まえます。ナイルの悪魔たちは、彼女の先祖が封印していたもので、墓参り中に不慮の事故で人間界に解き放たれてしまいます。サナエは、初代トトメスとしての使命を受け継ぎ、悪魔たちと戦うことを決意します。「美しく戦いたい、空に太陽がある限り。不思議少女、ナイルなトトメス！」という彼女の決め台詞は、作品を象徴する存在でもあります。

この作品は、もともと推理ものの企画として始まりましたが、放送の進行に伴い、より従来の戦闘形式に焦点が移っていきました。また、脚本は浦沢義雄が手がけ、全話を通して彼の独特の味わいが加味されました。メイン監督である村山新治は作品の印象を大きく影響しました。

あらすじ

物語は、中島サナエが先祖の墓参りを行った際に、誤って古い墓を壊してしまう場面から始まります。その結果、封印されていたナイルの悪魔51匹が人間界に放出されてしまいます。初代トトメスからの指示を受けたサナエは、2代目トトメスに変身し、悪魔退治に奮闘します。悪魔との接触や戦闘の中で、彼女は成長し、勇敢な少女のヒーローとして立ち上がります。

登場人物

中島一家

• - 中島 サナエ（トトメス）: 本作の主人公。ごく普通の高校生であり、先祖の墓を壊してしまったことから、ナイルの悪魔を封印する使命を担うことになります。彼女の性格は好奇心旺盛で、変身後には立ち振る舞いが変わります。
• - 中島 ケンゾー: サナエの父で、公務員として働いています。
• - 中島 ユキエ: サナエの母。家庭を支える力強い女性です。
• - 中島 マナミ: サナエの妹で、初代トトメスに憧れる小学生。サナエの正体を知ることになります。

友人たち

• - 川崎 イツカ: マナミの友人で、悪魔の事件に関与します。
• - 石倉 ハナコ: マナミの友人で、ややお金がかかる家庭で育ちます。
• - 具志堅 ティナ: サナエの友人で、神社の娘です。

町の人たち

周囲にはコミカルなキャラクターがたくさん登場し、ダメンテ大統領やワルサ委員長など個性的な脇役が物語を盛り上げます。

劇場版の幻

本作の人気に伴い、劇場版の制作が計画されましたが、諸事情により実現しませんでした。この脚本の一部は後に第31話に流用されています。

最終回

最終話では、サナエはついに最後のナイルの悪魔を封印しますが、その際に意識を失ってしまいます。彼女の正体を知った妹マナミは、サナエを支えつつ彼女の秘密を守る決意をするのです。

影響と遺産

作品は、最高視聴率17.3%を記録し、多くのファンに愛されました。その後、DVD化やネット配信により新たなファン層を獲得しています。今もなお、多くの人々に記憶される特撮作品です。

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