世の中さかさま

テレビドラマ『世の中さかさま』の概要

『世の中さかさま』は、1970年の夏に関西テレビ制作で放送されたモノクロ作品で、フジテレビ系列の『あなたの劇場』枠での放送。主演には、当時人気上昇中だった和田アキ子が起用され、彼女の表現力によって、観客に感動と笑いを届けた人情喜劇です。

ストーリー

物語は、主人公の池田典子（演：和田アキ子）が、広島で経営していたスーパーマーケットが倒産したところから始まります。この倒産の背後には、大阪の有力な女実業家であるうた乃の影があると典子は推測します。新しい環境で再スタートを切ろうとする彼女は、大阪のあるアパートに引っ越し、同じ住人である仁之助（演：三代目笑福亭仁鶴）の寝具乾燥業を手伝うことになります。

しかし、アパートの仕様を勝手に変更したことから、大家のうた乃とのトラブルが発生します。典子はこの騒動を収めようと仁之助の間に介入しますが、不運にもうた乃がもたらした過去の影響に苦しむことになります。彼女は、広島の実家を倒産に追い込む原因がうた乃にあるのではないかと疑念を抱き、覚悟を決めて真相を探ります。

主なキャスト

• - 池田典子 - 和田アキ子

- 主人公。実家を支えるため奮闘する若い女性。

• - 仁之助 - 三代目笑福亭仁鶴

- アパートの住人で典子の仕事を手伝う男性。

• - やよい - 弓恵子

- 仁之助の妻であり、彼らの生活を支える存在。

• - うた乃 - 三益愛子

- 親しみやすい表情を持つ豪富な大家。

この他にも、多彩なキャストがそれぞれの役割を演じ、ドラマを盛り上げていました。

音楽

劇中で使用された主題歌『世の中さかさま』は、和田アキ子自身の歌唱によるものであり、作詞は海野洋司、作曲は田中正史、編曲は馬飼野俊一が担当しています。この楽曲は、ドラマのテーマや雰囲気を象徴する重要な要素で、視聴者の記憶にも深く残るものでした。

番組詳細

放送は1970年7月7日から9月29日まで続き、各回で異なるサブタイトルが付けられています。それぞれのエピソードは、日常のトラブルや人間関係を描き出し、観察眼とユーモアが冴えた内容となっています。番組を通じて描かれる人々の絆や温かさは、視聴者に愛され、今なおその名作として記憶されています。

代表的なエピソード

• - 第1話：やったぜ! ねえちゃん
• - 第2話：明日は明日の風が吹く
• - 第4話：うちのヨメはーん!
• - 最終話：まともに見よか!

ドラマ『世の中さかさま』は、視聴者に笑いと感動を提供しつつ、人間ドラマを巧みに描いた作品です。放送当時の社会情勢の中で、多くの人に親しまれたこの作品は、後のドラマ制作にも大きな影響を与えたことがあったと言えるでしょう。

もう一度検索