世宗大王 (駆逐艦)

大韓民国海軍の駆逐艦「世宗大王」

「世宗大王」（セジョンデワン）は、大韓民国海軍の駆逐艦であり、世宗大王級の最初の艦艇です。この艦名は、李氏朝鮮の国王、世宗に由来しています。

艦歴の概要

この艦は、KDX-IIIイージスシステムを搭載した7,600トン級の駆逐艦であり、現代重工業によって建造されました。起工は2006年5月20日、進水は2007年5月25日、そして2008年12月22日には釜山海軍作戦基地で公式に就役しました。その後、艦は作戦に配備され、韓国海軍の要としての役割を果たすことになります。

環太平洋合同演習

2010年7月、世宗大王はリムパック2010に参加しました。この演習には潜水艦「SS-071 李億祺」も同行し、共同訓練を行いました。演習帰路の8月12日には、艦上の22歳の水兵が胃出血を起こし、韓国大使館を通じて日本政府に救助を要請しました。これを受けて、海上自衛隊の救難飛行艇US-1が厚木航空基地から出動し、無事に水兵を救助しました。

ミサイル発射実験への対応

2012年12月、北朝鮮によるミサイル発射実験が行われ、韓国海軍は保有する全てのイージス艦を出動させ、不測の事態に備えました。同月12日に発射されたミサイルは「DDG-992 栗谷李珥」と共に、その軌跡を「世宗大王」が探知しました。また、同日午前には、辺山半島西方約160kmの海域でミサイルの残骸を発見し、潜水艦救難艦「ASR-21 清海鎮」が回収作業を行いました。

近年の活動

2016年7月にはリムパックに再度参加しました。この際には、スタンダードミサイル（SM2）の発射訓練が行われましたが、手動モードで発射した1発が不発となり、後日この件に関して国会の国防委員会からの質問を受ける事態となりました。

2019年8月25日から26日にかけて、韓国軍は竹島周辺で「東海領土守護訓練」を実施し、この訓練にも「世宗大王」が参加しました。イージス艦がこの海域の軍事訓練に参加したのは初めてのケースです。このように、「世宗大王」は韓国海軍における重要な役割を担い続けています。

結論

「世宗大王」は、その活躍を通じて、韓国海軍の防衛能力を高めるだけでなく、地域の安全保障にも寄与しています。今後の運用と発展が期待される艦艇として、その注目は集まり続けるでしょう。

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