世界モータースポーツ評議会

世界モータースポーツ評議会（WMSC）は、国際自動車連盟（FIA）の最高意思決定機関です。毎年開催されるFIA総会において、翌年の国際モータースポーツカレンダーの承認など、モータースポーツ界における重要な決定を下す権限を持っています。

WMSCは、FIA会長を議長とし、F1（フォーミュラワン）のトップであるフォーミュラワン・グループCEO、そして世界各国の自動車クラブ代表者など、多様な専門家によって構成されています。2022年3月時点では28名でしたが、その後も構成員は変動している可能性があります。

議長はFIA会長が務めるため、その任期によって議長も交代します。議長は、評議会の議事進行を管理し、最終的な決定事項を承認する重要な役割を担っています。また、議長代行も選出され、議長不在時の会議を主導します。

WMSCの構成員は、モータースポーツの様々な分野を代表する人物で構成されています。F1関係者だけでなく、各国自動車クラブの代表者も含まれており、世界規模でのモータースポーツの運営に不可欠な組織となっています。各構成員は、それぞれの専門知識や経験に基づいて、WMSCの決定に貢献します。

WMSCの主な役割は、国際レースカレンダーの承認です。各シリーズのプロモーターから提出されたレース開催計画を審査し、承認することで、世界中のモータースポーツイベントのスケジュールが決定されます。このカレンダー決定は、各シリーズの開催時期やスケジュール調整に大きな影響を与え、モータースポーツ界全体の運営に重要な役割を果たしています。

さらにWMSCは、競技規則の変更や、安全に関する規定の改定など、モータースポーツの運営全般に関わる重要な決定も行っています。安全性の向上や、競技の公平性を維持するために、WMSCは常に最新の技術や情報を取り入れながら、規則の見直しや改定を行っています。これらの規則は、世界中のレースで適用されるため、モータースポーツ界全体に大きな影響を与えます。

WMSCの構成員は、FIA会長、議長代行、そして様々な国籍のモータースポーツ関係者で構成されています。例えば、F1のボスであるステファノ・ドメニカリ氏や、各国の自動車クラブ代表者などが含まれています。多様な背景を持つ構成員が議論に参加することで、より包括的で公平な決定がなされると期待されています。

2023年6月現在、WMSCの主な構成員には、モハメド・ビン・スライエム氏（FIA会長、アラブ首長国連邦）、ロバート・レイド氏（議長代行、イギリス）などが含まれます。その他にも、シェイク・アブダラ・ビン・イサ・アル・カリファ氏（バーレーン）、ファビアナ・エクレストン氏（ブラジル）、トム・クリステンセン氏（デンマーク）、デビッド・リチャーズ氏（イギリス）、デボラ・マイヤー氏（女性委員長、フランス）、フレデリック・バスール氏（F1マニュファクチャラー代表、フランス）など、世界中から多くの著名な人物が参加しています。

WMSCは、その構成員の多様性と専門性を活かし、公平かつ透明性のある決定を行うことで、世界中のモータースポーツの発展に貢献しています。今後も、モータースポーツ界の進化に合わせて、WMSCの役割や構成は変化していく可能性があります。

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