丘の羊飼い

『丘の羊飼い』（The Shepherd of the Hills）は、1941年に公開されたアメリカ映画です。ハロルド・ベル・ライトの同名小説を、ヘンリー・ハサウェイ監督が映画化しました。ジョン・ウェインにとって初のテクニカラー作品であり、映像の美しさも魅力の一つです。日本で最初にソフト化された際には『丘の静かなる男』という題名で親しまれました。

この原作は、サイレント映画時代にも2度映画化されています。

『The Shepherd of the Hills』（1919年、監督：Louis F. Gottschalk、ハロルド・ベル・ライト）
『黎明の丘』（1928年、監督：アルバート・Ｓ・ロージェル）

あらすじ

物語の舞台はオザーク高原。マットは家族と共に密造酒を作りながら生計を立てています。ジムという仲間にはサミーという娘がおり、マットとは喧嘩もするけれど、お互いを深く理解しあうカップルです。

そんなある日、ダニエル・ハウイットと名乗る謎めいた老紳士がこの地に現れます。彼は、この辺境の地に定住したいと告げます。サミーは、誰も住んでいないマットの農場を彼に紹介し、ダニエルはその農場を大金をはたいて購入します。

マットは、ダニエルの行動に納得がいきません。その農場は、かつて父がいた頃の思い出が詰まった場所だったからです。しかし、父は家族を捨てて出ていき、マットは父への復讐を心に誓っていたのです。ダニエルの出現は、マットの心の奥底に眠っていた過去の記憶を呼び覚まし、彼は苦悩します。

キャスト

マット - ジョン・ウェイン
サミー - ベティ・フィールド
ダニエル・ハウイット - ハリー・ケリー
モリー - ビューラ・ボンディ
グラニー・ベッキー - マージョリー・メイン
ギブス - ワード・ボンド

この映画は、オザーク高原の美しい自然を背景に、人間の心の葛藤や愛情、そして赦しを描いた作品です。ジョン・ウェインをはじめとするキャストの演技も素晴らしく、観る者の心を揺さぶります。過去の出来事に囚われたマットが、ダニエルとの出会いを通してどのように変化していくのか、その過程をじっくりと見守りたい作品です。また、サミーとの関係も物語に深みを与え、彼女の存在がマットにとって救いとなるのかも見どころです。

外部リンク

丘の静かなる男 - KINENOTE
丘の羊飼い - IMDb（英語）
The Shepherd of the Hills - TCM Movie Database（英語）
丘の羊飼い - オールムービー（英語）
* 丘の羊飼い - Rotten Tomatoes（英語）

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