両忘

コブクロ33枚目のシングル「両忘」：静かに響く、珠玉のバラード

2021年7月7日、人気デュオ・コブクロの33枚目のシングル「両忘」がワーナーミュージック・ジャパンよりリリースされました。デジタル配信は6月23日に先行スタートし、多くのファンを魅了しました。

前作「灯ル祈リ」から約9ヶ月ぶりとなる本作は、グループの音楽性と成熟を改めて感じさせる、静謐で美しいバラードです。表題曲「両忘」は、繊細なメロディーと心に染み入る歌詞が特徴で、聴く者の心を穏やかに包み込みます。

カップリング曲には、コブクロの楽曲「STAY」と「YOU」の、小渕健太郎によるギター多重録音バージョンである「ツマビクウタゴエver.」が収録されています。小渕の卓越したギターテクニックが堪能できる、まさにファン必聴のトラックと言えるでしょう。これらの楽曲は、オリジナルとは異なる独特の深みと温かみを帯びており、新たな魅力を発見できる仕上がりとなっています。

「両忘」は、インストゥルメンタルバージョンも収録。それぞれの楽曲をじっくりと味わいたい方にとって、このバージョンは貴重な存在です。

興味深いのは、本作のプロモーション活動です。リリース後、メディアへの露出が比較的少なかったことが特徴的です。そのため、2024年現在に至るまで、テレビ番組などで「両忘」が披露されたことはありません。この戦略的なプロモーションの背景には、楽曲の世界観をより深く味わってもらうための意図があったのかもしれません。むしろ、この控えめなアプローチが、楽曲の持つ静けさと深みを引き立てているようにさえ感じられます。

「両忘」は、アルバム『Star Made』と『ツマビクウタゴエ2』にも収録されており、これらのアルバムを通して、より広いコンテクストでこの楽曲を楽しむことができます。

「両忘」は、派手な演出や露出に頼ることなく、その音楽性だけで聴く者の心を捉える、コブクロの真骨頂と言える作品です。静かに、しかし確実に、リスナーの心に響き渡る、まさに珠玉のバラードと言えるでしょう。楽曲に込められたメッセージをじっくりと味わいたい方、そしてコブクロの音楽を深く愛するファンにとって、このシングルは間違いなく、コレクションに加えるべき一枚となるはずです。

作詞・作曲は、コブクロのメンバーである小渕健太郎が担当し、編曲はコブクロ名義となっています。小渕健太郎の感性と、コブクロの熟練の技が融合した、完成度の高い作品に仕上がっていると言えるでしょう。

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