並木昭憲

並木 昭憲

並木 昭憲（なみき あきのり）氏は、1963年7月18日に生まれた日本の実業家であり、株式会社MS&Consultingの創業者および代表取締役社長として知られています。サービス産業の品質向上に貢献する独自の事業を展開し、企業成長を牽引してきました。

経歴の始まり

並木氏のキャリアは、1986年に千葉大学法経学部経済学科を卒業したことから始まります。大学で経済学を修めた後、株式会社日本エル・シー・エーに入社し、経営コンサルティングの世界に足を踏み入れました。同社では長年にわたりキャリアを積み重ね、重要な役職を歴任しました。

日本エル・シー・エーでの昇進と経験

日本エル・シー・エーでは、1999年に取締役CIS事業部長に就任し、事業部門の責任者として手腕を発揮しました。その後も昇進を続け、2004年には常務取締役外食業界担当役員として、特定の産業分野におけるコンサルティングを統括。さらに2007年には専務取締役兼CLO（チーフ・リーガル・オフィサー）に昇任するなど、経営の中枢に関わる要職を歴任しました。この期間に培われた経営経験と業界知識は、その後の独立事業に繋がる貴重な財産となりました。

MS&Consultingの設立と事業展開

2008年、並木氏は日本エル・シー・エーからの会社分割という形で、自身の新たな挑戦となる株式会社MS&Consultingを設立しました。そして、同社の代表取締役社長に就任し、経営の舵取りを自ら行うことになります。MS&Consultingが中核事業として展開したのは、「ミステリーショッピングリサーチ（覆面調査）」です。これは、一般の顧客を装った調査員が店舗や施設を訪れ、サービスの品質、顧客対応、雰囲気などを客観的に評価するもので、サービス産業における顧客満足度向上や品質改善に不可欠な手法として、当時としては先駆け的な取り組みでした。

成長と上場

設立以来、MS&Consultingはサービス品質改善のニーズに応えながら着実に事業を拡大していきました。その成長の過程で、外部からの資本参加も受け入れました。特に、東京海上キャピタルや中小企業基盤整備機構といった機関からの資金支援は、事業拡大や組織強化に大きな力となりました。これらの支援を追い風に、MS&Consultingはさらなる高みを目指します。

そして2017年、並木氏率いるMS&Consultingは、東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たしました。これは、設立から約9年での達成であり、ミステリーショッピングリサーチという特定のニッチ分野で培った専門性と、堅実な経営戦略が評価された結果と言えます。上場によって企業の信用力は向上し、さらなる事業展開の基盤が強化されました。

現在も並木昭憲氏は株式会社MS&Consultingの代表取締役社長として、サービス産業全体の質の向上に貢献すべく、事業を推進しています。そのキャリアは、大企業での経験を経て独立し、独自の事業を確立・成長させ、株式上場まで導いた、日本の実業家としての成功事例の一つと言えるでしょう。

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