中国共産党第十三期中央委員会第四回全体会議

中国共産党第13期中央委員会第4回全体会議の考察

1989年6月23日から24日の2日間にわたり、北京で行われた中国共産党第十三期中央委員会第四回全体会議（通称：第13期4中全会）は、中国の政治史において重要な転換点となりました。この会議の焦点は、第二次天安門事件の総括とその後の指導部に関するものでした。

背景

会議に至るまでの状況は、当時の中国共産党が直面していた内外の緊張や改革派と保守派の対立に起因しています。特に、趙紫陽が指導力を発揮する一方で、彼が保守派からの強い反発を受けていたことがこのような状況を招くことになりました。趙紫陽は、元総書記の胡耀邦の後を受けて指導者としての地位に就いたものの、その後、彼の方針に対して保守派との対立や、学生たちのデモに対する彼の対応が批判されました。

1989年の春、中国国内での学生による反政府デモが激化する中、趙紫陽は戒厳令に反対し、政府発表の決定に反する意見を持ち続けていました。このような姿勢は彼の立場を不安定にし、最終的には彼の解任へとつながる要因となりました。

会議の内容

第13期4中全会では、国務院総理で政治局常務委員でもある李鵬が中央政治局の代表として、趙紫陽の行動とそれに関連する問題について報告を行いました。李鵬は、趙の反党的行動や動乱に関与したことを非難し、彼が党を分裂させたとする認識を示しました。この報告により、趙紫陽への非難が強化されることとなりました。

会議の中心的な議題は、趙紫陽の解任と江沢民の後任総書記としての選出の決定でした。江は、権力を持っている老幹部たちに支持され、総書記の座を得ることとなりました。会議中、趙紫陽に対する審査の報告もあったものの、彼の党籍は剥奪されなかったものの、すべての職務を解かれることとなりました。

新しい指導部

この会議の結果、新たな指導部が誕生しました。江沢民が総書記に就任し、李鵬が引き続き国務院総理を務めることが決まりました。また、中央書記処や政治局常務委員にも新たな人事が行われ、組織の骨組みが刷新されました。江沢民の周りには、新しい仲間たちが集まり、共産党の新しい方向性が期待されました。

影響とその後

第13期4中全会の開催後、趙紫陽に対する審査は続きましたが、彼の処分についての具体的な結論は出されず、審査は1992年まで続くこととなります。江沢民が新たな指導者としての地位に就いたことにより、中国は徐々に市場経済へと移行し、外交政策や経済政策において変革がもたらされることになります。

この会議は、中国共産党における権力闘争の一環であり、歴史的にも重要な意味を持つものでした。趙紫陽の解任と新指導部の立ち上げは、政治的風景を大きく変化させ、後の中国の進路に影響を与えることになりました。

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