中国国鉄韶山1型電気機関車

韶山1型電気機関車の概要

韶山1型電気機関車（しょうざん1がたでんききかんしゃ）は、中国国鉄で使用された交流電気機関車の一種であり、国内で初めての国産電気機関車として知られています。仕様上、韶山1型は客貨輸送に幅広く使用され、その名は中国の偉大な指導者、毛沢東の生誕地である韶山市に由来しています。

初期の開発経緯

韶山1型は、最初は6Y1型と名付けられ、その設計にはソ連からの技術支援が深く関与しました。1957年、毛沢東がソ連を訪れ、技術者50人と共に鉄道の電化に向けた協力を呼びかけたことが、この機関車の開発のきっかけとなります。その後、中国はソ連の技術を基に、電気機関車の研究を開始し、1958年には設計に取り組みました。特に、ソ連製のН6О型電気機関車を参考にしつつ、中国の特性に合わせた改修が行われました。

1958年11月18日、田心機車廠で機械部分の製作が開始され、最終的には湘潭電機廠で組立作業が行われました。1958年12月28日には、6Y1型の初号機が湘潭電機廠を出場しました。この際、機関車は「韶山号」と名付けられ、その後も数台が製造されましたが、当初の設計にいくつかの問題点を含んでおり、量産には至りませんでした。

改良と製造の進展

以降、中国国内では6Y1型の改良が続けられ、特にイグナイトロン整流器や駆動用電動機の信頼性向上が求められました。1965年には大容量のシリコン整流器に変更され、効率や安全性の向上が図られました。1967年には、フランス製の技術を取り入れた新型が登場し、様々な初期トラブルを解決しました。

1968年には大規模な改修が行われ、整流装置や駆動用電動機の改良が施され、最大出力も向上しました。この年、機関車の名称が韶山1型に変更され、1969年から公式に量産が開始されました。標準的な仕様に基づき、1980年までに約826台の韶山1型電気機関車が製造され、多くの技術的変更が施されました。

その後の利用と影響

韶山1型電気機関車は、1988年に製造が完了した後も、中国国内での重要な輸送手段として活躍しました。これらの機関車は、中国の鉄道電化の発展に大きな影響を与え、国内輸送インフラの基盤を築く役割を果たしました。さらに、韓国のアニメ作品「チビ列車ティティポ」でも、この機関車をモデルにしたキャラクターが登場するなど、文化的な影響も見られました。

韶山1型は中国鉄道史における重要なマイルストーンであり、その技術革新と発展は、今日の電気機関車の基盤となっています。

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