中国広核集団

中国広核集団（CGN）は、中国国務院国有資産監督管理委員会が管轄する原子力企業です。2013年5月までは中国広東核電集団（CGNPC）という名称でした。大亜湾原子力発電所と嶺澳原子力発電所を保有し、合計4000MWeの発電能力を有しています。現在、6ヶ所の原子力発電所が建設中で、4ヶ所が計画段階にあります。

CGNは原子力発電だけでなく、太陽光や風力などの新エネルギー産業、水力発電にも関連事業を広げています。

歴史

CGNPCは1994年9月に設立され、登記資本金は102億人民元でした。原子力発電を中核事業とし、20以上の完全子会社や支配下子会社を持つ巨大グループでした。2009年4月には、原子力発電と関連事業のために10億3000万米ドルを調達しました。この資金調達は、中国銀行や国家開発銀行などの機関が株主となるファンドを通じて行われ、国有企業による初の工業ファンドとして注目されました。

2013年に、CGNPCは中国広核集団（CGN）へと名称を変更しました。これは、事業を広東省外へ拡大していくことを示唆しています。

技術の輸入と開発

CGNの最初の原子力発電所は、フランスのフラマトム社が設計・建設しました。その後、CGNはフランスの技術をベースに、国産の改良型加圧水型炉であるCPR-1000を開発しました。CPR-1000は、設計から建設までを完全に中国国内で完結できる形式であり、中国国内で建設される多くの原発に採用されています。

2007年2月には、CGNはフランスのアレバ社が開発した欧州加圧水型炉（EPR）を導入した台山原子力発電所の建設に合意しました。また、咸寧原子力発電所では、ウェスチングハウス社のAP1000を採用しています。これらの導入により、CGNは第3世代+原子炉を建設する初の企業となりました。

原子力発電所

現在、以下の原子力発電所が稼働中、建設中、計画中です。

運転中：大亜湾原子力発電所、嶺澳原子力発電所
建設中：紅沿河原子力発電所、寧徳原子力発電所、陽江原子力発電所、台山原子力発電所、防城港原子力発電所
計画中：咸寧原子力発電所、陸豊原子力発電所、蕪湖原子力発電所など

主要子会社

CGNは、多くの重要な子会社を抱えています。

中国広核電力股份有限公司（CGN Power Co., Ltd.）
CGNパワーとして知られ、原子力発電所の建設、運営、電力販売を主な事業としています。福建省の寧徳原子力発電所（32.3%）、遼寧省の紅沿河原子力発電所（38.1%）に出資しています。
以下の原子力発電所を保有しています。
広東省：大亜湾原子力発電所、嶺澳原子力発電所、陽江原子力発電所、台山原子力発電所
中国広核美亜電力控股有限公司（CGN Meiya Power Holdings Co.,Ltd.）
CGNメイヤーとして知られ、中国国内と韓国でガス、石炭、石油、水力などを用いた発電事業を行っています。2010年11月にCGNの傘下となりました。
中広核砿業有限公司（CGN Mining Co., Ltd.）
CGNマイニングとして知られ、カルシウム剤などの製薬業に加えて、2012年から天然ウランの貿易・販売を開始しました。

註

CGNは、中国のエネルギー政策において重要な役割を果たしており、今後もその発展が期待されます。

外部リンク

China General Nuclear Power Group（中国語）

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