中国障害者芸術団

中国障害者芸術団は、1987年に北京で設立された芸術団体です。この団体の最大の特徴は、団長を含む104名の団員（2013年現在）とスタッフ全員が、何らかの身体的な障害を抱えていることです。彼らは宜昌市に訓練学校を持ち、芸術を通して自己表現を追求しています。

彼らの活動は中国国内にとどまらず、世界各国で公演を行っています。その芸術性は高く評価され、2007年にはユネスコ平和芸術家に指定されました。これは、彼らの芸術活動が平和と相互理解の促進に貢献していることの証です。

芸術団の代表的な演目の一つに「千手観音」があります。この演目は、2004年のアテネパラリンピック閉会式で披露され、世界中の観客を魅了しました。ろう者の団員たちが息を吹きかける合図で動きを合わせ、縦一列に重なりながら腕を華麗に動かす様子は、圧巻です。ダンサーたちの卓越した技術と、それを支える強い精神力は、観る者に深い感動を与えます。

「千手観音」は、単なる舞踊の域を超え、人間の可能性と美しさを表現した芸術作品と言えるでしょう。障害を持つ人々が、困難を乗り越え、芸術を通して社会に貢献する姿は、多くの人々に勇気と希望を与えています。彼らのパフォーマンスは、障害に対する偏見や固定観念を打ち破り、多様性を尊重する社会の実現に向けて、大きな影響を与えています。

中国障害者芸術団は、芸術の力で人々の心を繋ぎ、平和な社会を築くために活動を続けています。彼らの今後の活躍から目が離せません。

*参照元：中国障害者芸術団公式サイト、英語版サイト、日本の公式サイト

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