中央大学辞達学会

中央大学辞達学会

中央大学辞達学会（ちゅうおうだいがくじたつがっかい）は、1901年に設立された中央大学の弁論部で、略称は辞達です。弁論部としては日本で最も古い部活の一つであり、法曹界や政界をはじめとするさまざまな分野で著名な卒業生が存在します。これまでに元内閣総理大臣の海部俊樹や、塚本三郎元民社党委員長など、多くの影響力のある人物を輩出してきました。

名称の由来

辞達学会の名称は、創設者の花井卓蔵博士が孔子の言葉から引用した「子曰、辞達而巳矣（しいはく、じはたっするのみ）」に由来しています。この言葉は「言葉が相手に伝わることこそが重要である」という意味を持ち、辞達学会はこの理念を基に、分かりやすい弁論の実践に取り組んできました。

歴史

辞達学会の起源は1885年（明治18年）にさかのぼります。東京にある英吉利法律学校が設立され、その後、定期的に学内討論が行われるようになりました。そんな中、1901年に花井卓蔵教授と学生たちによって「生徒練弁会」が発足しました。この間、弁論の重要性が高まり、1909年には「辞達学会」へと名称が改められました。

昭和の時代には活動の中断を乗り越えつつ、1990年代以後は毎年弁論大会を開催するなど、活発な活動を続けています。特に「花井卓蔵杯争奪全日本雄弁大会」は1946年から開催され、現在も学生雄弁界で最も権威のある大会の一つとされています。

現在の活動

2023年には、中央大学が多摩キャンパスおよび茗荷谷キャンパスにおいて活動を行っています。辞達学会のメンバーは、論語の精神に従い、弁論の作成や実施、演説や討論、さらには遊説を通じて、自らの人格を高めることを目指しています。定期的に発声練習や集中作成期間を設け、さまざまなテーマでの議論を重ねています。

卒業生の影響

辞達学会からは多くの著名な政治家や学者が輩出されており、特に戦後においては、海部俊樹元総理大臣をはじめとして、多くの衆議院議員が学んでいました。これにより、辞達学会は名実ともに中大の代表的な団体としての地位を確立しています。

結論

中央大学辞達学会は、その長い歴史と伝統に裏打ちされた弁論部であり、今後も新たなリーダーや知識人を育成する重要な役割を果たすことでしょう。たゆまぬ努力と情熱をもって、今後も弁論技術を磨き続けることで、人々に影響を与える存在であり続けることが期待されています。

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