中央職業能力開発協会

中央職業能力開発協会について

中央職業能力開発協会（Japan Vocational Ability Development Association、略称：JAVADA）は、職業能力の向上を目指して様々な支援を行う特別民間法人です。日本の労働市場において人材の質を高め、キャリア形成を促進することを目的とし、厚生労働省が管轄しています。

概要と沿革

この協会は、1979年に職業訓練法人中央会と中央技能検定協会の権利及び義務を承継し、認可法人として設立されました。1998年7月には民間法人に移行し、現在に至ります。東京の新宿区に本部を設置し、様々な活動を展開しています。

事業活動

協会は主に以下のような事業を行っています。まず、厚生労働省や都道府県、都道府県職業能力開発協会と連携して職業訓練や検定試験の実施を行っています。さらに、職業能力開発に関する情報提供や資料の作成、広報活動、調査研究に加え、国際協力も視野に入れています。

特に技能五輪全国大会の主催は、若者の技術向上に寄与する重要なイベントです。また、中央技能検定委員の選任や試験問題の作成も行い、信頼性の高い技能検定の基盤を支えています。

会員制度

協会には、業務を推進するために賛同する企業や団体が会員として加入できる制度があります。この制度の特典として、定期刊行物や調査研究資料の無料配付、図書の割引購入、セミナーや講座の受講料割引が用意されています。2008年10月時点で、会員数は492であり、様々な業種の団体や企業が参加しています。

不祥事

一方で、協会は過去に不祥事も経験しています。2009年に発覚した不正支出問題では、2002年度から2004年度にかけて、職員の懇親会に使われた費用約64万円が不適切に計上されていたことが指摘されました。また、厚生労働省から支給された税金を用いた「緊急人材育成・就職支援基金」の運営にも問題があり、事業に十分に使われないまま巨額の剰余金が生じる結果となっています。

このように、中央職業能力開発協会は人材育成や職業能力向上に寄与する重要な機関である一方で、透明性の確保や資金運用に関する課題も抱えており、今後の改善が求められています。協会の活動は、技術者の育成に寄与し、経済の発展や産業の振興に寄与することが期待されています。

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