中山周平

中山周平

中山周平（なかやま しゅうへい、1915年 - 2002年4月12日）は、日本の理科教育者として知られています。神奈川県に生まれ、1935年に東京府立青山師範学校を卒業後、東京都内の小学校教師として教鞭を執り、後に世田谷区立用賀小学校の校長を務めました。没後、その教育への貢献が認められ、従六位を追贈されています。

理科教育者としての活動

中山周平は、理科教育者として、特に生物観察に関する分野で多くの著作を残しました。これらの著作は、子供たちが自然に親しみ、科学的な視点を養うための教材として活用されました。彼の著書は、観察図絵や図鑑といった形態で、子供たちが身近な自然を理解し、興味を持つように工夫されています。

主な著書

以下に中山周平の主な著書を挙げます。

『秋の生物 観察図絵』国民図書刊行会　1949
『夏の生物 観察図絵』国民図書刊行会　1949
『春の生物 観察図絵』国民図書刊行会　1949
『冬の生物 私達の理科教室』国民図書刊行会　1949
『しぜんのすがた 1』国民図書刊行会　1950
『草木の冬ごし』著・絵　岩崎書店　1951　少年の観察と実験文庫
『植物採集手帳』北隆館　1951
『小さな虫たちのすみか』著・絵　岩崎書店　1951　少年の観察と実験文庫
『私たちのきせつだより』著・絵　岩崎書店　1951　少年の観察と実験文庫
『科学のアルバム アサガオたねからたねまで』佐藤有恒写真 あかね書房　1972
『草と虫の四季』時事通信社　1972
『飼育と栽培の図鑑』小学館　1973　新学習図鑑シリーズ
『すずむし』清水勝絵　岩崎書店　1975　知識の絵本
『庭・畑の昆虫 昆虫 1』小学館　1976　自然観察と生態シリーズ
『野山の昆虫』小学館　1978　自然観察と生態シリーズ
『昆虫なんでも入門』1983　小学館入門百科シリーズ
『昆虫の飼いかた』1983　小学館入門百科シリーズ
『わたしはカブトムシ』石津博典画 海野和男写真　1984 小学館の動物ノンフィクション
『雑木林ウォッチング』小学館　1985　自然観察シリーズ 生態編
『虫と花と輝く瞳と 自然に親しむ』1985　小学館創造選書
『アサガオ たねからたねまで』佐藤有恒写真 あかね書房　1996
『野や庭の昆虫』小学館　2001　自然観察シリーズ

これらの著書から、中山周平が子供たちに自然の面白さや不思議さを伝えようとしていたことが伺えます。また、図鑑シリーズや観察手帳など、実用的な内容のものも多く、教育現場での活用を意識したものであったと考えられます。

共編著

中山周平は、単著だけでなく、他の研究者や教育者との共編著も手がけています。

『社会科地理模型の作り方』時谷丈夫,片岡竜一共著　誠文堂新光社　1954　図解模型工作文庫
『昆虫の図鑑』古川晴男共著 1956　小学館の学習図鑑シリーズ
『小学生の理科全集 動物・植物のくらし』倉林孫三郎,牧野晩成共著　岩崎書店　1957
『少年少女動物図解百科 すみかのしらべかた』編・絵　岩崎書店　1957
『昆虫の図鑑』野村健一,黒沢良彦共著　1958　講談社の学習大図鑑
『6年の図説理科事典』長沢俊夫,牧野晩成共著　小学館　1961

これらの共編著からは、幅広い分野に関心を持ち、他の専門家と協力しながら、より質の高い教育を目指していたことがわかります。

中山周平は、理科教育者として、子供たちに自然科学の面白さを伝え、教育の発展に貢献した人物として、その名が記憶されるべきでしょう。

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