中山秀征のクイズイマジネーター

NHKラジオ第1にて、2019年 4月4日から2022年 3月31日まで毎週木曜日の夜に放送されていた、タレント・中山秀征の冠ラジオ番組です。番組名の「イマジネーター」は、「想像する人」という意味を持つ造語であり、その名の通り、参加者の想像力を駆使して答えを導き出すクイズが中心でした。

この番組は、かつて人気を博した古典的なクイズ番組、『二十の扉』や『連想ゲーム』といった形式を基盤としつつも、独自の構成を取り入れていました。最大の特徴は、リスナーが番組運営に深く関わる「参加型」である点です。番組のウェブサイトを通じて、クイズのヒントや解答者への質問を事前に送ることができ、解答者はそれらを参考にしながら正解を目指しました。さらに、生放送中にもリスナーからのヒントや解答を受け付けることで、「生放送でつながる次世代のクイズ番組」というコンセプトを掲げ、リスナーとの双方向性を重視していました。

番組は、2019年1月3日に一度パイロット版として放送され、その好評を受けて同年4月からレギュラー放送がスタートしました。放送終了後も、NHKのネットラジオサービス「らじる★らじる」で1週間の聞き逃し配信が提供され、多くのリスナーが楽しむことができました。

番組の進行は、主に司会者である中山秀征が務めました。放送期間中には、中山の体調不良などにより、ビビる大木や土屋礼央が代役として司会を担当することもありました。パイロット版では、河合郁人が司会を務めています。

クイズは、紅組と白組の対抗戦形式で進められました。原則として紅組は女性、白組は男性で構成されていました。番組開始当初は、各チームがキャプテン1名と解答者1名で構成されていましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、2020年9月3日放送分からはスタジオ内の密を避けるため、各チームのキャプテンのみが出演する形式に変更されました。

クイズのルールでは、リスナーから寄せられたヒントや質問がコンピューター画面に表示され、解答者はそれを選んで回答を導き出します。正解すると10ポイントが付与され、最後の「1分クイズ」では勝利チームにボーナスポイントが与えられる仕組みでした。

クイズ形式は、番組期間中に一部変更がありました。2020年9月以降は、「イエス・ノークイズ」、「コト・モノクイズ」、「きゅんきゅんクイズ」、「ハイハイクイズ（2021年10月より登場）」、「1分クイズ」などが実施されました。これらは、司会者やキャプテンがヒントを出したり、「はい」「いいえ」の質問を繰り返したりしながら、特定の言葉や事柄を当てる形式でした。2020年4月までの形式も、ほぼ同様のコンセプトに基づいたものでしたが、チーム構成に合わせて解答者の役割が異なっていました。

番組は、新型コロナウイルス感染症の影響も受けました。2020年4月9日から8月27日までの期間は生放送を休止し、「中山秀征のクイズイマジネーター選」として過去の放送回の再放送が行われました。また、前述の通り、出演者の構成も感染対策のために変更されました。

レギュラー放送中には、プロ野球中継や特別番組、オリンピック・パラリンピック中継などにより、放送が休止となる週も度々ありました。2019年12月19日には、NHKみんなの広場ふれあいホールにて、番組初の公開生放送が行われています。

最終回となった2022年 3月31日の放送は、中山秀征が発熱のため急遽出演を見合わせることになり、土屋礼央が代役を務めました。しかし、中山は電話でサプライズ出演し、リスナーや共演者に最後の挨拶を届けました。

約3年間にわたり放送された「中山秀征のクイズイマジネーター」は、古典的なクイズ番組の面白さを現代に蘇らせつつ、リスナー参加という新たな要素を取り入れることで、ラジオならではの双方向性を追求したユニークなクイズ番組でした。

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