中島省吾

中島省吾の生涯と業績

中島省吾（なかじま せいご）は、1922年5月8日に東京府東京市で生まれ、2013年12月24日に亡くなった日本の著名な会計学者です。彼は一橋大学で商学博士号を取得し、国際基督教大学の名誉教授として長い間教育と研究に寄与しました。中島氏は日本会計研究学会の第5代会長を務めると共に、国際会計研究学会やInternational Association for Accounting Education & Research（IAAER）の副会長としても活躍しました。

学生時代から海軍へ

中島氏は1943年12月に海軍主計科士官を志願し、短期現役の任務に就くことで軍務を果たしました。1944年には海軍経理学校に入学し、その後各種の役職を経験しました。1945年には主計中尉に進級し、1946年に兵役を終えました。

その後、1947年に東京商科大学（現在の一橋大学）を卒業し、明治学院専門学校で講師としてのキャリアをスタートさせます。1951年には明治学院大学での専任講師に任命され、その後も教育の場での活動を続けました。さらに、1951年にアメリカのペンシルベニア大学ウォートン・スクールで経営学修士号（MBA）を取得しました。

教育者としての活動

1954年に明治学院大学の助教授に任命された後、1955年には横浜国立大学へ移り、経済学部での助教授としても知られるようになりました。1959年にはフルブライト・プログラムによりコロンビア大学で一年間研究に取り組み、1964年には国際基督教大学の教授に就任しました。1971年には商学博士の学位を取得し、いくつかの重要な職務を歴任しました。

特に国際基督教大学では、社会科学科長や大学院の行政学研究科長などの役職を務め、学内外でその影響力を発揮しました。1984年には名誉教授の称号を得て、翌年にはフェリス女学院の学院長に就任しました。

国際的な活動と功績

また、彼は国際会計基準委員会（IASC）の日本代表を務め、日本における米国会計基準の研究を先行して進めたことで知られます。1985年から1988年まで国際会計研究学会の会長を務め、1988年には日本会計研究学会の会長に就任しました。その後もさまざまな機関で重要な役割を果たし、2000年にはIAAER Founders Awardを受賞しています。

さらに、彼の父が牧師であったことから自身も敬虔なキリスト教徒として知られ、日本基督教団国立教会の設立にも貢献しました。2001年にはキリスト教功労者として表彰され、その信仰と学問を両立させた生涯は多くの人々に影響を与えました。

最後の時

2013年、急性心筋梗塞により彼は生涯を閉じ、国立教会で葬儀が執り行われました。中島省吾氏の業績と信念は、後世においても多くの人々に受け継がれていくでしょう。彼の影響は、会計学の世界に貴重な遺産を残したといえます。

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