中川博之 (裁判官)

中川博之

中川博之（なかがわ ひろゆき、1954年12月8日 - ）は、日本の裁判官であり、現在は京都大学大学院法学研究科教授を務めています。裁判官時代には、大阪高等裁判所部総括判事、大阪家庭裁判所所長などを歴任しました。

人物・経歴

和歌山県出身。1977年に神戸大学法学部を卒業後、1979年に神戸大学大学院法学研究科博士前期課程（私法専攻）を修了し、法学修士の学位を取得。その後、司法修習生（神戸）を経て、1981年に大阪地方裁判所判事補に任官されました。

1983年には大阪家庭裁判所判事補、1984年には鳥取地方裁判所判事補、1987年には再び大阪地方裁判所判事補として勤務。1990年には長崎地方裁判所福江支部判事補、翌年には同判事を務めました。1992年には大阪地方裁判所判事に昇任し、1995年には司法研修所教官に就任。1999年に再び大阪地方裁判所判事となり、2000年には同部総括判事に任命されました。

2014年には奈良地方裁判所長に就任。2015年には大阪高等裁判所部総括判事、2017年には大阪家庭裁判所長を歴任し、2019年に定年退官。2021年より京都大学大学院法学研究科教授として教鞭を執っています。

裁判

中川氏は、裁判官として数々の重要な裁判に携わってきました。特に注目を集めたのは、以下の裁判です。

ハンナン事件: 再審開始の決定を行いました。この決定は、冤罪の可能性を考慮したものであり、大きな注目を集めました。
大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件: 前田恒彦元大阪地方検察庁検事に対し、「刑事裁判史上例を見ない犯罪で、刑事責任は非常に重大」として、懲役1年6ヶ月の実刑判決を言い渡しました。この判決は、検察の不正行為に対する厳格な姿勢を示すものとして評価されました。

中川博之氏は、長年にわたり裁判官として न्यायを追求し、法曹界に多大な貢献をしてきました。現在は、京都大学大学院法学研究科教授として、後進の育成に尽力しています。

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