中川部屋

中川部屋の歴史

中川部屋（なかがわべや）は、かつて存在した時津風一門の相撲部屋で、春日山部屋（かすがやまべや）にその起源を持ちます。相撲界における数々の変遷やトラブルを経て、多くの力士を育てた歴史があります。

春日山部屋の背景

春日山部屋は寛政年間に春日山鹿右衛門によって創設され、初代年寄として活動を開始しました。その後、14代・15代・16代春日山が在籍し、それぞれの時代に多くの弟子たちを育て上げました。特に、15代春日山（元大関・名寄岩）は幕内力士を多数輩出し、その人気を博しましたが、1971年に彼が急逝すると、部屋は存続の危機に瀕しました。最終的に16代春日山が定年退職を迎える1990年に、部屋は閉鎖されることとなりました。

20代春日山の再興

1996年、16代春日山によって育てられた春日富士が現役を引退し、20代春日山を襲名します。彼は1997年に、自身が育った神奈川県川崎市に春日山部屋を再興しました。この新たな部屋は、神奈川県における初の相撲部屋となり、その後も弟子たちを育て続けました。2011年6月には、所属力士が不在となった高島部屋から若手力士らを受け入れ、その基盤を拡充しました。

理事選挙とその後の問題

2012年、20代春日山は日本相撲協会の理事選挙で選出されることとなりますが、彼は同時に春日山部屋の師匠を引退し、新たな師匠として21代春日山に名跡を譲ることになります。しかし、翌年には21代春日山に関するスキャンダルが報じられ、彼は日本相撲協会を退職する憂き目にあいました。この混乱の中、春日山部屋は再び状況が不安定となりました。

名跡継承騒動の発端

2013年に、20代春日山は21代春日山に対し賃貸契約に関する訴訟を起こします。そして、その結果として、両者の間に法的な争いが生じ、親方の立場が再び揺らぎます。最終的に、和解が成立することで部屋は移転することになりましたが、騒動は長引くこととなります。

21代春日山の不適格処分と部屋の閉鎖

21代春日山は、日本相撲協会から師匠不適格と判断され、辞任を強いられる事態になります。この影響で中川部屋は閉鎖され、部屋の全員が追手風部屋へ移籍することとなりました。歴史的背景を持つこの部屋の閉鎖は、相撲界に大きな波紋を広げました。

15代中川の再興とその後

その後、15代中川が中川部屋を再興しますが、2020年にはパワーハラスメントが発覚し、再び閉鎖する事態に追いやられます。中川部屋は閉鎖され、力士たちは様々な部屋へと散っていきました。このように、いくつもの出来事が重なり合い、相撲部屋の運営は厳しさを増しています。

終わりに

中川部屋は、一時の繁栄と悲劇的な終焉を繰り返しながら、日本の相撲界における重要な役割を果たしてきました。その歴史は、相撲界の変遷を物語るともいえるでしょう。これからも、相撲界の動向に注目が集まることでしょう。

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