中日本氷糖

中日本氷糖株式会社の概要と歴史

中日本氷糖株式会社は、愛知県名古屋市中川区に本社を置く日本の製糖メーカーです。「馬印」というブランド名で知られる同社は、さまざまな砂糖製品を製造・販売しており、中でも氷砂糖の市場シェアは国内トップを誇ります。特に、自然結晶タイプの氷砂糖「ロック」はシェアが約90%に達しており、十六面体結晶タイプの「クリスタル」は約50%のシェアを持っています。その他、氷糖の蜜や飲料用液糖、角砂糖なども取り扱っています。

この「馬印」という名称は、地元の真清田神社の例大祭「馬祭り」に由来しており、地域文化との深い結びつきを示しています。

氷砂糖と青梅の重要な関係

中日本氷糖が製造する氷砂糖は、梅酒などの果実酒作りに欠かせない存在です。そのため、青梅の収穫状況が氷砂糖の売上に大きく影響します。特に、毎年の青梅の出来不出来が製品供給に反映されるため、同社の公式ウェブサイトでは青梅関連の情報が頻繁に更新されています。

企業の沿革と発展

中日本氷糖の歴史は1895年に遡ります。愛知県中島郡一宮村において福井商店として創業され、1947年には福井興業株式会社として法人化されました。その後、1948年に商号を一宮糖化工業株式会社に変更し、1952年に現在の中日本氷糖株式会社へと改名しました。1958年には名古屋市中川区に本社を移転し、1962年には果実酒用の氷砂糖で30%の市場シェアを獲得しました。

1963年には砂糖輸入の自由化による市場の変化から経営が厳しくなり、1969年には精製糖部門から撤退して氷砂糖など特殊糖の専業に特化しました。1994年には岐阜県海津市に氷砂糖資料館を開設し、氷砂糖の製造や歴史についての教育を行っています。

さらに、2005年には関西製糖に資本参加し、共同生産に取り組むなど、企業の成長を図りました。2011年にはメイホウ食品株式会社を設立し、氷糖の生産だけでなく、どら焼きの製造も開始。愛知ブランド企業として認定され、地域に根ざした企業活動を展開しています。2014年には地元の和作社を吸収合併し、更なる事業拡大を図りました。

最近では、2021年に南濃工場がFSSC22000の認証を取得し、食品安全管理システムの強化に努めています。

事業所情報

本社は愛知県名古屋市中川区玉川町に位置し、南濃工場は岐阜県海津市南濃町津屋にあります。これらの拠点から、多様な製品を供給し続けています。中日本氷糖は、今後も高品質の砂糖製品を通じて、日本国内外での地位を確立していくことでしょう。

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