中村大成

中村 大成（なかむら たいせい）

中村大成は1935年7月18日に大阪府に生まれ、2013年5月11日に亡くなった、日本のプロ野球選手であり投手として知られています。彼は大阪府立泉陽高等学校を卒業し、1953年に南海ホークスに入団しました。入団初年の日本シリーズでは、第2戦に先発として登場しましたが、読売ジャイアンツに敗戦。しかし、高卒新人投手が日本シリーズで先発するのは非常に珍しい出来事でした。

活躍の場

特に1955年のシーズンにおいて、中村は目覚ましい活躍を見せました。この年の成績は23勝4敗、防御率は2.13で、リーグ内でも3位の成績を収めました。シーズン後半にかけては、8月からシーズン終了までの11連勝を達成し、南海ホークスのリーグ優勝に大きく貢献しました。この年はパ・リーグの最高勝率投手、ベストナイン、最優秀投手にも選ばれる一方、同年の日本シリーズでは全7試合中の6試合に登板し、防御率0.72と好成績を残しましたが勝ち星は挙げられませんでした。

ハワイ遠征とその影響

1956年、南海ホークスはハワイでの遠征を計画しましたが、中村は韓国籍であったことから渡航許可が得られず、参加できませんでした。この出来事は彼にとって大きなショックとなり、その後のパフォーマンスにも影響を与えたと言われています。シーズンは開幕から好調とは言えず、5月には4勝1敗と復調の兆しを見せましたが、6月以降は勝ち星に恵まれずにシーズンを通じて5勝5敗に終わりました。これ以降、彼の成績は低迷し、出場機会を徐々に失っていきました。

引退とその後

1959年には登板の機会もなく、シーズンオフに自由契約となり阪急ブレーブスへ移籍しますが、ここでも登板はなく、1960年限りで現役を引退しました。中村大成はプロ野球選手としてのキャリアを終えました。

最期の時

彼は2013年に大腸癌により、癌性腹膜炎で77歳の生涯を閉じました。中村大成のプロ野球選手としてのキャリアは短かったものの、その功績は記憶に残ります。

選手としての特徴

中村は本格派投手であり、特にスライダーとシュートを得意としていました。彼の投球スタイルは多くのファンに愛され、彼のプレイは今でも記憶されています。

成績とタイトル

• - 年度別成績: 1955年にはリーグ最高勝率を獲得。
• - 表彰: ベストナイン（1955年）、最優秀投手（1955年）を受賞。
• - 背番号: 46（1953年）、27（1954年 - 1959年）、63（1960年）。

参考文献

• - 鶴岡一人『鶴岡一人の栄光と血涙のプロ野球史』（恒文社、1977年）
• - 『日本プロ野球トレード大鑑』（ベースボールマガジン社、2001年）

もう一度検索