中村梅雀 (2代目)

二代目 中村梅雀について

二代目中村梅雀（なかむら ばいじゃく）は、1955年12月12日に生まれた日本の俳優、ベーシスト、作曲家であり、本名は三井進一です。彼は歌舞伎役者の家系に生まれ、曾祖父や祖父、父も歌舞伎の世界で活躍していました。彼の屋号は成駒屋であり、現在は土屋企画に所属しています。

幼少期と教育

中村梅雀は東京都武蔵野市で生まれ、幼少期から芝居の稽古を始めました。5歳の時には、日本舞踊、義太夫、長唄、三味線、茶道、書道など多岐にわたる習い事を始め、才能を開花させていきました。1965年には「中村まなぶ」として初舞台を踏み、劇団前進座で歌舞伎や演劇の基礎を学びました。その後、東京都立荻窪高等学校を経て、桐朋学園短期大学演劇専攻を卒業し、吾妻徳穂の内弟子として日本舞踊を学い、名取資格を取得しました。

歌舞伎役者としての活動

1980年に曾祖父が名乗った梅雀の名を襲名し、二代目中村梅雀となりました。彼は前進座に所属しながらも、テレビドラマや映画への出演を積極的に行い、特にNHKの大河ドラマにはナレーションを含めて多くの作品に出演しています。例えば、1969年の『天と地と』では家族と共演し、1995年の『八代将軍吉宗』での演技が高い評価を得ました。また『信濃のコロンボ事件ファイル』や『釣りバカ日誌』シリーズでも主演を務めました。

受賞歴と評価

梅雀は1991年の前進座特別公演『煙が目にしみる』で第46回文化庁芸術祭賞を受賞。その後も2000年から2006年までに全国的に縦断公演を行った『大石内蔵助 おれの足音』がヒットを記録し、2016年には赤穂市の義士祭で再び内蔵助を演じるなど、舞台での地位を確立しています。

プライベートとベーシストとしての活動

2006年に25歳年下の女優・瀬川寿子と再婚し、彼女との間に女児が誕生しました。私生活においても、梅雀は母の影響で幼少期からジャズに親しみ、12歳でベースを始めてからはバンド活動にも精力的に取り組んできました。自ら作曲も手がけるほか、ギターのコレクターとしても知られています。

劇団退団の理由

前進座を26年間在籍した後、梅雀は退団を決意しました。理由として、先輩との確執や待遇面の不満を挙げており、特に年功序列の厳しさや外部出演からの収入の大部分を劇団に納めなければならなかった状況が重くのしかかりました。父からは理解を示され、心情的にも共感を受けたことが彼の決断を後押ししました。

まとめ

二代目中村梅雀は、歌舞伎という伝統芸能の枠を越え、幅広いジャンルで活躍する日本のアーティストとして、多くの人に愛され、尊敬されています。彼の今後の活動にも注目が集まっています。

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