中森宏

1984年2月8日、宮城県柴田郡に生まれた中森宏は、日本のプロボクサーとしてリングに上がった。平仲ボクシングスクールジムに所属し、宮城県柴田農林高等学校を卒業している。

高校時代にボクシングと出会い、その道を志す。卒業後、ボクシング部の恩師の紹介を通じて、元WBA世界スーパーライト級王者である平仲明信氏と知り合い、その指導を仰ぐため、故郷宮城を離れ単身沖縄へ渡った。沖縄では平仲ボクシングスクールに入門し、プロボクサーとしてのキャリアをスタートさせる準備を進めた。

2002年5月25日、プロのリングにデビュー。初戦は判定となったが、相手にほとんどポイントを与えない圧勝を収めた。その後も勝利を積み重ね、特に印象的なのは2003年の快進撃だ。同年12月25日には、デビュー以来4戦全てを序盤のKOで飾り、全日本ライト級新人王の座を獲得。その強打を国内に知らしめた。

プロキャリア17戦目となる2005年8月17日、KSD杯争奪A級トーナメント準決勝で初の黒星を喫したが、国内トップ戦線で存在感を示す。2007年2月10日には、無敗の16連勝中だった小野寺洋介山を7回TKOで破り、月間敢闘賞を受賞。同年6月4日の五十嵐圭戦ではキャリア初のダウンを奪われるも判定勝利。同年10月20日の挑戦者決定戦で再び五十嵐と対戦し、3度のダウンを奪って4回KO勝利を収め、日本王座への挑戦権を獲得した。

日本タイトル挑戦の機会は2008年3月15日、チャンピオンカーニバルでの王座決定戦で訪れた。石井一太郎と空位の日本ライト級王座を争ったが、2回開始直後にカウンターを受けダウンし、2回TKO負け。初の日本王座獲得はならなかった。

この敗戦からの再起を図るため、同年7月1日、日本タイトル挑戦権獲得トーナメント「最強後楽園」の準決勝に出場し、判定勝利で再起を果たす。同年10月8日の同トーナメント決勝では僅差判定ながら勝利し、優勝。再び日本王座への挑戦権を獲得した。しかし、練習中の負傷により、翌年予定されていた王座挑戦は断念せざるを得なくなった。約11か月間のブランクを経て、2009年9月15日に復帰戦をTKO勝利で飾る。2010年にも再び最強後楽園に挑戦し、準決勝を判定勝利、決勝をTKO勝利で制して自身2度目の優勝。三度日本ライト級王座への挑戦権を手に入れた。

国内で実績を重ねた後、中森は海外の強豪にも挑んだ。2013年6月8日、メキシコで元世界3階級制覇王者のウンベルト・ソトとWBCインターナショナルスーパーライト級シルバータイトルマッチで対戦したが、9回TKO負けを喫した。

中森宏がプロキャリアで獲得した主なタイトルは以下の通り。

第50回全日本ライト級新人王西軍代表
第50回全日本ライト級新人王
第1回日本タイトル挑戦権獲得トーナメントライト級優勝（敢闘賞）
第3回日本タイトル挑戦権獲得トーナメントライト級優勝

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