中洲町 (徳島市)

中洲町の概要

中洲町（なかずちょう）は、徳島県徳島市に位置する町で、内町地区に属します。町は西から順に中洲町一丁目、二丁目、三丁目と分かれており、郵便番号は〒770-0856です。2009年のデータによると、ここには557人が住んでおり、252世帯が存在しています。

地理的特徴

中洲町は、かつて福島町や塀裏町の一部であった地域で、1941年に現在の町名へと改称されました。この町は、ひょうたん島の南東部に位置し、その南側には吉野川の支流である新町川が流れています。新町川の川岸には、ケンチョピア（みなと公園）のヨットハーバーが広がっており、町の東側には助任川（福島川）が流れています。中洲町の西側は牟岐線に接しており、幸町との間は新町川の河岸にあるアンダーパスが唯一の通行路となっています。ここにはまた、歩行者・軽車両専用のアンダーパスがもう一箇所存在しています。なお、中洲総合水産市場は中洲町内ではありませんが、隣接する幸町に位置しています。

歴史の歩み

中洲町は江戸時代には、幸町三丁目の大半や南内町の大部分と共に新町川の河道でした。しかし、1890年代には堆積が進んで干潟やカヤ原となり、1880年頃には新たな埋め立て計画が持ち上がりました。この計画を推進したのが江川克己です。彼は名東郡から土地を借り受け、1889年には徳島市議会議員に選出されるなど、地域の発展に寄与しました。1898年頃には埋め立てが完了し、江川新田と呼ばれる地域が誕生しました。

中洲町では、新町川河岸に中洲港が築かれ、大阪行きの定期航路の拠点となりました。1922年には内務省指定の重要港湾としての地位を与えられましたが、船舶の大型化に伴い港は海岸へと移転し、現在のヨットハーバーとしてのケンチョピアに姿を変えました。かつて中洲港の一部だった地域には寺島川が流れており、中洲橋が架かっていましたが、1960年代には埋め立てられ、現在は寺島排水機場を経て新町川に排水されています。

施設と交通

中洲町にはいくつかの公共施設や公園があります。例えば、徳島中央警察署は中洲町一丁目にあり、また徳島県薬剤師会検査センターもこの町内に存在します。公園にはケンチョピアや寺島公園があり、地域住民の憩いの場として親しまれています。更に、徳島市の公共交通、特にバス路線がいくつか通っており、国道55号や徳島県道190号徳島港線も利用されています。

交通手段

• - 道路: 国道55号、徳島県道190号
• - バス: 徳島バス及び徳島市営バス
• - 橋: かちどき橋、福島新橋、中洲みなと橋

結論

中洲町は、歴史的背景と自然の美しい風景が調和した地域です。江川克己が手がけた埋め立てによって発展してきた町は、今もなお住民にとって重要で魅力的な場所となっています。地域の公園や公共施設を訪れ、自然を感じながらその歴史に思いを馳せることができるのがこの町の魅力と言えるでしょう。

もう一度検索