中華電信

中華電信股份有限公司（Chunghwa Telecom Co., Ltd.）について

中華電信は、台湾最大の電気通信事業者であり、台湾の通信インフラを支える重要な企業です。固定電話の分野では2014年末時点で94.3%という圧倒的なシェアを誇り、台湾の通信市場において大きな影響力を持っています。また、台湾証券取引所（TWSE: 2412）に上場しており、グローバルな投資家からも注目されています。

歴史

中華電信は、もともと国営企業としてスタートしました。1980年代まで、台湾の電気通信事業は政府機関である交通部電信総局（通称：電信局）によって管理されていました。当時の台湾は戒厳令下にあり、『戒嚴時期電信法』などの特別法に基づき、国防部や警備総部が通信事業に介入していました。しかし、1990年代になると、電気通信事業の自由化と民営化を求める声が高まりました。

こうした背景を受け、1996年に台湾政府は「電信三法」と呼ばれる『電信法』、『交通部電信総局組織条例』、『中華電信股份有限公司条例』を制定しました。これにより、電気通信事業の監督業務と営業業務が分離され、監督業務は電信総局が、営業業務は新たに設立された「中華電信股份有限公司」が担当することになりました。同年7月1日、電信局は会社化され、交通部所属の国営企業として中華電信が設立されました。

その後、同年12月の国家発展会議で民営化の方針が決定され、1997年には株式の一般公開が開始されました。2005年8月には、政府保有率が50%以下となり、民営化が完了しました。しかし、現在でも政府が最大株主であり、一部役員は交通部から派遣されています。このようにして、中華電信は国営企業から民営企業へと転換を遂げました。

上場

2000年10月、中華電信は台湾証券取引所に株式を上場しました。これにより、一般投資家も中華電信の株式を取引することが可能になり、企業の透明性と市場における評価が高まりました。

現在の活動

現在の中華電信は、固定電話だけでなく、モバイル通信、インターネット接続サービス、データセンター、クラウドサービスなど、幅広い分野で事業を展開しています。台湾の通信インフラを支える企業として、その役割はますます重要になっています。また、海外展開も積極的に進めており、グローバルな通信事業者としての地位を確立しつつあります。

外部リンク

中華電信公式サイト（中国語）
中華電信公式サイト（英語)
中華電信日本
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