中部太平洋ハリケーンセンター

中部太平洋ハリケーンセンター (CPHC) について

中部太平洋ハリケーンセンター（Central Pacific Hurricane Center; CPHC）は、アメリカ合衆国国立気象局の一部門であり、太平洋北中部海域における熱帯低気圧やハリケーンに関する気象現象の監視、追跡、予報を行う機関です。この地域で発生する熱帯低気圧、ハリケーンの進路、勢力、影響範囲に関する情報提供、警報、注意報の発令を通じて、人々の安全確保に貢献しています。

CPHCは、ハワイ州ホノルルに本拠を置いており、ハワイ大学マノア校のキャンパス内にある国立気象局ホノルル測候所と密接に連携しています。ホノルル測候所は、中部太平洋地域で熱帯低気圧が発生した場合、あるいは他地域から熱帯低気圧が進入してきた場合に、CPHCと共同で予報業務にあたります。この協力体制により、より正確で信頼性の高い情報提供が可能となっています。

歴史

1970年のハリケーンシーズン以降、中部太平洋ハリケーンセンターは、それまで合同台風警報センターが担当していた当該地域のハリケーンの観測および予報業務を引き継ぎました。この変更により、太平洋北中部におけるハリケーンに関する専門的な情報提供がより強化されました。

ハリケーンの命名規則

CPHCが管轄する区域で発生したハリケーンには、伝統的なハワイの名前が用いられます。この命名規則は、大西洋や太平洋東部におけるハリケーンの命名とは異なり、年間を通じてリストの順番に従って命名されます。具体的には、以下の4つのリストから名前が順に使用されます。リストの1列目の名前を使い切ると2列目へ、続いて3列目、4列目と移動し、最後に再び1列目に戻ります。

リスト1
Akoni
Ema
Hana
Ioane
Keli
Loke
Maka
Neli
Olu
Paka
Uleki
Wali
リスト2
Ana
Ela
Halola
Iune
Kimo
Lana
Milo
Niala
Oko
Pali
Ulika
Wali
リスト3
Alika
Ema
Huko
Iwa
Kika
Liloa
Mele
Nona
Oliwa
Pama
Ulu
Wene
リスト4
Ahonui
Ekeka
Hoku
Ioke
Kika
Lana
Malia
Neki
Ona
Pua
Umi
Wala

この命名システムの特徴は、大西洋や太平洋東部のように、その年の最初のハリケーンに必ず「A」から始まる名前が付けられるわけではない点です。翌年のハリケーンの命名は、前年の最後の名前の次から順に行われます。この規則により、ハリケーンの命名が連続的で、予測可能になるように工夫されています。

関連情報

関連項目:
国立ハリケーンセンター
外部リンク:
中部太平洋ハリケーンセンター 公式ウェブサイト (英語)

CPHCは、太平洋北中部海域の安全を守るために、重要な役割を担っている機関です。ハリケーンの監視、追跡、予報を通じて、関係機関と連携し、地域社会の防災に貢献しています。

もう一度検索