中野浩 (青森市長)

中野浩は、1876年（明治9年）に青森県中津軽郡弘前で生まれました。青森県立弘前中学校（現在の青森県立弘前高等学校）を経て、明治大学法科を卒業しました。卒業後、台湾総督府の官吏となりましたが、短期間で辞職しました。

その後、中野はジャーナリズムの世界に身を投じ、時事新報や東京毎日新聞の記者として活躍しました。その後、東京市に入り、赤坂区長（1920年4月～1925年8月）、深川区長（1925年8月～1926年8月）を歴任しました。

1926年、中野は青森市長に就任しました。市長在任中には、東津軽郡滝内村と造道村の一部を青森市に編入し、市域の拡大に尽力しました。また、練兵場の移転問題や青森港の拡張問題など、都市の発展に関わる重要な課題に取り組みました。これらの問題解決には困難を伴い、中野は苦慮したと伝えられています。1930年に青森市長を退任しました。

青森市長退任後、中野は再び東京市に戻り、淀橋区長（1932年10月～1933年11月）、板橋区長（1933年11月～1934年6月）を歴任しました。このように、中野は地方都市と首都の両方で行政に携わり、幅広い経験を積みました。

中野浩の没年は不明です。彼の業績は、日本の近代化における都市行政の発展に貢献したものとして評価されています。

参考文献

歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第1巻、歴代知事編纂会、1983年。
『青森県人名事典』東奥日報社、2002年。

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