中鋼集団総部大楼

中鋼集団総部大楼

中鋼集団総部大楼（China Steel Corporation Headquarters）は、台湾高雄市前鎮区に位置する高層オフィスビルであり、中国鋼鉄グループ（中鋼集団）の本社として機能しています。高雄港に隣接し、再開発エリア「高雄多功能経済貿易園区」の中心である亜洲新湾区に位置しています。

このビルは、単独の開発計画ではなく、周辺にはイケアやカルフールなどの大型商業施設も進出しており、高雄市立図書館総館や高雄展覧館と合わせて、一帯は人気の夜景スポットとなっています。

概要

建設は2006年11月に着工し、2012年10月に竣工しました。設計は、新竹駅や故宮南院などの実績を持つ建築家、姚仁喜（クリス・ヤオ）が担当し、構造設計は永峻結構工程顧問が手掛けました。施工は中鋼傘下の聯鋼営造が行い、総事業費は約40億ニュー台湾ドルでした。

地上29階、地下4階建てのビルは、スチール・フレーム構造を採用し、複数のフロアを同時に施工する順打ち工法で建設されました。特徴的な外観は、中国古代の青銅器である鼎をモチーフとしており、質実剛健さ、縁起の良さ、調和を表現しています。特に、8フロアごとに12.5度反転するねじりが加えられた外観は、このビルの最大の特徴です。

外壁には、厚さ32ミリのLow-E複層ガラスが採用されており、断熱性能を高めています。外壁ガラスの総面積は32,000平方メートルに及びます。

入居企業としては、中鋼集団傘下の各企業に加えて、兆豊銀行、デロイト台湾、米国在台湾協会高雄分処、三菱UFJ銀行高雄支店などが名を連ねています。

受賞

このビルは、その優れた設計と環境への配慮から、数々の賞を受賞しています。

設計・デザイン
2013年: 米国の建築界ウェブマガジン「Architizer A+ アワード」オフィスビル部門（16階建て以上）で首位を獲得。
2014年: 米国アテナイオン博物館主催の「インターナショナル・アーキテクチャー・アワード」に選出。

親環境・グリーン建築
台湾政府が制定する「緑建築標章」で最高ランクの「鑽石級（ダイヤモンド級）」を取得。
高雄市政府による「高雄厝緑建築大奨」（私有建築・商業建築部門）を受賞。

立地

中鋼集団総部大楼は、成功二路と復興三路の交差点南東角に位置しています。成功路の向かいには、高雄ライトレールの軟体園区駅があり、交通アクセスも良好です。

ギャラリー

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関連項目

超高層建築物
台湾の超高層建築物
高雄市の超高層建築物
旧三和銀行 - 三菱UFJ銀行の前身の一つである三和銀行が、戦前に高雄市に構えていた支店。現在は歴史建築として保存。

外部リンク

作品｜中鋼集團總部 姚仁喜 大元建築工場 (繁体字中国語)
中鋼公司 (繁体字中国語)
* 中鋼集團總部大樓綠建築 簡介 中国工程師学会 (繁体字中国語)

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