中須賀諭

中須賀 諭

人物概要

中須賀 諭（なかすか さとし）は、1977年6月22日に愛媛県で生まれた、日本の元社会人野球選手です。ポジションは投手で、右投げ右打ち。現役時代はJR東海硬式野球部に所属していました。身長175cm、体重75kg、背番号44。引退後は同チームでコーチを務めています。

経歴

アマチュア時代

愛媛県立西条高等学校を卒業後、野球強豪校である亜細亜大学に進学しました。大学では、速球に頼らず、緻密なコントロールと試合運びの巧さを武器とする技巧派投手として注目を集めました。全日本大学野球選手権大会への出場経験も有しています。

東都大学リーグでの通算成績は、44試合に登板し10勝9敗、防御率1.87、106奪三振という印象的なものでした。特に3年生の秋季リーグでは、安定感のある投球で防御率1位を記録し、チームの優勝に大きく貢献。その活躍が高く評価され、リーグの最高殊勲選手および最優秀投手に選出される栄誉に輝きました。当時のチームメイトには、後にプロ野球で活躍した佐藤宏志投手や松本奉文選手らがいました。

大学で輝かしい成績を残しましたが、プロ野球のスカウトからは球速の面で課題を指摘されることもあり、卒業時のドラフト会議での指名には至りませんでした。

社会人野球時代

大学卒業後、2000年に日本たばこ産業（JT）に入社し、硬式野球部に入部しました。社会人野球では、金属バットを使用する環境への適応に当初は苦労しましたが、入社2年目の2001年には中心選手として頭角を現します。

特に第72回都市対抗野球大会では、その存在感を示しました。大会1回戦では、先発投手の早期降板を受け、急遽マウンドに上がり長時間のリリーフ登板をこなしました。さらに、準々決勝では、当時日本通運のエースとして名を馳せ、後にプロ野球（北海道日本ハムファイターズ）で長く活躍する武田久投手と緊迫した投手戦を繰り広げました（この試合は惜しくも敗れ、中須賀投手が敗戦投手となりました）。これらの活躍が認められ、同大会の優秀選手（投手部門）に選ばれるという栄誉を得ています。

JTでは、先発ローテーションの一角を担い、チームの安定に貢献しました。しかし、2003年オフにJT野球部が活動を停止することになり、新たな所属先を探すことになります。

JTの休部に伴い、2004年からは広島市を拠点とするJR西日本硬式野球部へ移籍しました。ここでは、移籍後すぐにエースとしてチームを牽引する活躍を見せましたが、皮肉にもJR西日本硬式野球部もまた、2005年に活動休止となります。

短期間で相次いで所属チームが休部となる経験を経て、2005年シーズン途中からは、同じくJRグループに属するJR東海硬式野球部へ移籍。JR東海では、持ち前のコントロールと経験豊富な投球でチームを支え、2011年まで現役選手としてプレーを続けました。

引退後

2011年の現役引退後、中須賀諭はそのままJR東海硬式野球部に残り、投手コーチに就任しました。現在は、選手時代の経験と知識を活かし、後進投手の育成に尽力しています。

主な表彰・タイトル

第72回都市対抗野球大会 優秀選手（投手）（2001年）

球歴

西条高等学校（1993年 - 1995年）
亜細亜大学（1996年 - 1999年）
JT（2000年 - 2003年）
JR西日本（2004年 - 2005年）
JR東海（2005年 - 2011年）

補足

出身地: 愛媛県
生年月日: 1977年6月22日
* 日本代表選出経験: なし

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