中願寺雄吉

中願寺雄吉は、1889年3月23日に福岡県で生まれ、2003年9月28日に114歳で亡くなった長寿の男性です。彼は、2002年12月から亡くなるまでの間、男女を含めた世界最高齢者として知られていました。しかし、生前は世界第2位の長寿者と認識されており、その記録が正式に認められたのは、彼の死後でした。

中願寺は、福岡県の旧筑紫郡筑紫村（現在の筑紫野市）の農家に生まれました。彼は養蚕指導員や銀行員として働いた経歴を持ちます。晩年まで比較的健康で、2000年頃までは一人で選挙に行くこともありましたが、視力の低下により外出を控えるようになりました。しかし、食欲は旺盛で、好物の牛肉やかしわ飯を欠かさず食べ、114歳になっても氷砂糖を食べるほどでした。新聞を読むことができなくなってからも、時事問題には関心を持ち続け、米国のイラク侵攻について「平和でいかにゃいかん」と語っていたと伝えられています。

2000年1月18日には男性の長寿日本一となり、2002年1月3日には男性の長寿世界一となりました。さらに同日、男女を合わせた長寿日本一となり、2002年12月29日には男女を合わせた長寿世界一となりました。しかし、当時は本郷かまとが世界最高齢と認定されていたため、中願寺は世界で2番目の長寿とされていました。当時、日本人が男女ともに世界最高齢となったことは大きな話題となりました。しかし、ギネスブックは本郷の生年記録に疑義があるとして、2012年9月にその記録を取り消しました。

中願寺雄吉は、確実な記録が残る日本人男性として初めて113歳と114歳の誕生日を迎えた人物であり、当時の男性の歴代日本最高齢記録保持者でもありました。ただし、当時は120歳とされていた泉重千代の記録が有効とされていたため、彼は歴代2位とされていました。彼の長寿は、多くの人々に驚きと感動を与え、その生涯は長寿研究においても注目されています。

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