丸の内 (高松市)

丸の内 (高松市)

香川県高松市の中心市街地に位置する町丁、丸の内は、郵便番号760-0033を持つ地域です。この地域は、住居表示に関する法律に基づいて区画が整理されています。

地理的特徴

高松市役所から北西へ約0.7kmの、高松市における都心部に位置しています。地理的には長方形をしており、北は瀬戸大橋通りと市道、東はフェリー通りおよびことでん琴平線、南は県道159号高松港線、そして西は高松のメインストリートである中央通りによって明確に区切られています。

町内の様相は東西で異なります。中央通りに近い西部は、主にオフィスビルや国の重要な機関が集積する業務地区です。高松高等裁判所や高松法務局といった四国地方の中枢を担う国の施設に加え、四国電力や西日本放送などの大手企業本社が立地し、活気あるビジネス街を形成しています。一方、フェリー通りに近い東部は、雑居ビルや事務所、マンション、アパートなどが混じり合う多様な様相を呈しています。

周辺環境も利便性に富んでいます。北側には歴史的な史跡であり緑豊かな観光地である高松城跡玉藻公園があり、南側には高松三越や高松中央商店街といった商業施設が集まっています。西側の中央通りは四国地方最大の業務地区であり、東側にはことでん琴平線片原町駅があり、公共交通機関へのアクセスも良好です。

人口と統計

2010年の国勢調査によると、丸内の人口は549人（男性251人、女性298人）で、306世帯が暮らしていました。面積は約8万3907平方メートル、人口密度は1平方キロメートルあたり約6543人となっています。

都市計画と学校区

都市計画法に基づき、町域の全域が商業地域に指定されており、容積率は400%が上限と定められています。

公立の小学校・中学校の校区は、町域の東半分（フェリー通り以東、丸の内12番・13番）が高松第一小学校・中学校（小中一貫校）に属し、西半分（フェリー通り以西、丸の内1番〜11番）が新番丁小学校と紫雲中学校の校区となっています。

歴史

「丸の内」という地名は、東京都千代田区の丸の内に倣い、かつて高松城の外堀の内側に位置していた曲輪（くるわ）であったことに由来しています。この名称が使われるようになる前は、この一帯を含む旧高松城外堀内の地域は「内町」と総称されていました。

現在の丸内が成立したのは1958年（昭和33年）で、それまでの内町、上横町、工町、鶴屋町、そして寿町一丁目・二丁目のそれぞれ一部を再編成して新設されました。その後、1969年（昭和44年）には町域の一部が寿町一丁目・二丁目に編入される一方、本町の一部が新たに丸の内に組み込まれるといった変更も行われています。

江戸時代には、この地域は高松城の中堀と外堀の間に位置する城郭の一部であり、藩主の一門である御連枝の重臣たちの屋敷が立ち並んでいました。明治維新を経て戦前までは香川県庁が置かれ、県の行政機能の中心地として重要な役割を担いました。戦後、県庁は番町に移転しましたが、現在も高等裁判所や法務局などの行政関連施設に加え、放送局や四国電力といった大企業のオフィスが多数立地しており、行政・ビジネスの中心地としての性格を受け継いでいます。

主要施設

町内には以下のような主要な施設が立地しています（一部抜粋）。

高松法務合同庁舎（高松法務局、高松地方検察庁などが入居）
高松高等裁判所
四国電力本社
高松家庭裁判所
高松簡易裁判所
西日本放送本社
香川大神宮
宝成寺

高松市丸の内は、歴史的な城郭の一部から近代的な行政・ビジネス機能が集積する地域へと変遷してきた、高松都心の要衝です。

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