丸の内ピカデリー

丸の内ピカデリー

丸の内ピカデリー（まるのうちピカデリー・Marunouchi Piccadilly）は、東京都千代田区有楽町に位置する映画館で、松竹マルチプレックスシアターズが運営しています。この映画館は、本館の9階にある「ピカデリー1」と「ピカデリー2」、新館の5階に設けられたドルビーシネマから成る、合計3スクリーンが特徴で、松竹系列の映画館として多くの映画ファンに親しまれています。ここでは、ピカデリーの前身である劇場「邦楽座」からの歴史も振り返ります。

歴史

丸の内ピカデリーの起源は、1924年7月に開業した「邦楽座」に遡ります。当初は、歌舞伎や宝塚歌劇などを上演する芝居小屋でした。その後1927年にはパラマウント映画直営館として映画興行を開始し、特に1928年には第1回アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞した映画『つばさ』が封切られました。

1934年6月には「丸の内松竹」と改称し、松竹キネマの封切館としての役割を果たします。しかし、1949年にはGHQの計らいで、日本の現代演劇の育成の一環として、夜間公演が行われ、俳優座による『フィガロの結婚』が上演され、観客動員数も多く、丸の内ピカデリーはその後も文化的な場としての地位を確立していきました。

1957年には、初代建物の建て替えが行われ、「丸の内ピカデリー」および「丸の内松竹」の二館体制に移行しました。この際、映画館の数は千代田区内で24スクリーンに増加し、ますます多彩な映画が楽しめる環境が整いました。

1984年には、有楽町センタービル（有楽町マリオン）の新館建設に伴い、旧館を閉館し、その後新しい9階へと移転、再開業を果たしました。このリニューアルに合わせて、ピカデリー1・2の2スクリーン体制を採用。また、2021年には全体的なリニューアルが行われ、現代的な設備が導入され、快適な観賞空間として生まれ変わりました。

ドルビーシネマは、2019年に新館5階に設けられ、国内初の専用劇場として、プレミアムな鑑賞体験を提供しています。特に設計が重視されており、座席数が約540から255に減少したものの、より快適で贅沢な空間が実現されています。

各館の特徴

丸の内ピカデリー1は、本館9階に位置し、定員623人の大スクリーンです。特に洋画の大作が中心に上映され、多目的に使える魅力的な設備も整っています。

一方、ピカデリー2では主に邦画が上映され、ライブパフォーマンスなどにも対応可能な大型ステージが設置されています。

ドルビーシネマでは、シックなデザインで、極上の映像体験を提供。音響や映像においても最高のクオリティを誇ります。

結論

丸の内ピカデリーは、流れる時の中で進化し続ける映画館です。雅な歴史と現代的な設備、そして多様な上映プログラムが融合し、多くの映画ファンを魅了しています。映画だけでなく、舞台やコンサートなどのイベントも楽しめる多目的なスペースとして、今後も大いに期待できる存在です。

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