有楽町センタービル

有楽町センタービルの概要

有楽町センタービル（ゆうらくちょうセンタービル）は、東京の千代田区有楽町二丁目に位置する複合商業施設です。最寄り駅は有楽町駅および銀座駅であり、愛称には「有楽町マリオン」が使われています。かつては南町奉行所があったこの土地では、旧・朝日新聞東京本社や日本劇場、丸の内ピカデリーなどの歴史的な建物も存在していました。建物の管理は、これらの3社（朝日新聞社、東宝、松竹）が共同で設立した有楽町センタービル管理株式会社が行っています。

この施設の愛称「マリオン」は、建築用語の「方立」に由来し、特にガラス窓を縦に仕切るための建具を指します。そのため、巨大なガラスの構造物が縦に分割されたデザインが特徴的です。

歴史

有楽町センタービルは、1984年にオープンしました。初めは西武百貨店が全館を借り、東京都心での百貨店展開を計画していましたが、阪急百貨店の出店決定により、2つの百貨店が同じ館内で営業する形となりました。その結果、1984年10月6日に有楽町西武と有楽町阪急の2つの核店舗を中心に有楽町マリオンが開業します。

しかし、1990年代に突入するバブル崩壊の影響を受け、2010年12月25日には有楽町西武が閉店。その後、跡地にはJR東日本系のファッションビル「ルミネ有楽町」が2011年にオープンしました。一方で、有楽町阪急はリニューアルを行い、同年に「阪急メンズ東京」として新たにスタートしています。

映画館の魅力

有楽町センタービル内にはかつてTOHOシネマズ日劇や丸の内ピカデリー、丸の内ルーブルの映画館がありました。これらの映画館は、合計で4534席を誇り、同施設内で提供される座席数としては日本最多を記録していました。東京メトロでも「マリオン映画街」という呼称が用いられ、訪れる人々にとって特別な場所となっていました。

しかし、2014年には丸の内ルーブルが閉館し、TOHOシネマズ日劇も2018年にその運命を辿ることになりました。現在は、有楽町朝日ホールや新たにリニューアルされたドルビーシネマ館を含むエンターテインメントゾーンとして進化を続けています。これにより、五つの施設からなる約4000席のシアターゾーンが展開されています。

文化的な意味合い

有楽町センタービルは単なる商業施設でもなく、地域の文化的中心地としても機能しています。1984年の開業以来、イルミネーションイベントやアート展示などを通じて多くの人々を惹きつけてきました。特徴的なくらしを象徴する「マリオン・クロック」は、開業当初から地域のシンボル的な存在となっており、訪れる人々の待ち合わせスポットとしても親しまれています。

また、過去には映画『ゴジラ』（1984年）に登場する場面でも知られています。この作品では、マリオンが特撮シーンで使用され、映画の印象を強く残す要素となりました。

まとめ

有楽町センタービルは、歴史ある場所に現代の商業施設が融合した、東京を代表するスポットの一つです。時間と共に形を変えながらも、地域の活力の源として繁栄しています。これからも多くの人々に愛され、訪れる人々に新しい体験を提供し続けることでしょう。

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