丸の内二丁目ビル

丸の内二丁目ビル

丸の内二丁目ビル（まるのうちにちょうめビル）は、東京都千代田区丸の内二丁目に建つオフィスビルである。以前は「三菱重工ビルヂング」という名称で知られ、多くの歴史的出来事を経て、現在の名称に変更された。

歴史の背景

この地に存在していた三菱仲14号館は、1962年9月に解体されることが決まり、その後の新築計画はしばらくの間、政府の建築抑制策の影響を受けて遅延した。しかし、同年末にその制約が解除されると、1963年2月には新ビルの建設が始まり、1964年8月に完成を迎えた。このビルは地下4階、地上9階の構造を持ち、延床面積は23,128㎡に及ぶ。

また、1964年6月には、旧三菱重工業の3社が合併し、新たに「三菱重工業」が誕生した。これに伴い、ビルの用途が決まり、各社が本ビルを全面的に使用することとなったことから、名称も「三菱重工ビルヂング」に改称された。

増築とその後の出来事

1971年9月には、隣接する三菱本館の建替えに合わせて、本ビルの増築工事が始まる。この工事により、延床面積は45,985㎡にまで増加し、元のサイズの約2倍となった。増築部分は新築の三菱ビルヂングと低層で繋がっており、ビル全体としての機能性が向上した。

実は、1974年8月30日には本ビルの正面玄関付近で発生したテロ事件が歴史上の大きな出来事として記憶に残っている。この事件によって8名が命を落とし、385名が重軽傷を負った。事件の発生は、周辺地域に衝撃を与え、ビルの安全対策が見直される契機となった。

名称変更の経緯

2003年、三菱重工業が品川の新しいオフィスビルに移転したことで、丸の内二丁目ビルは新しい名称へと変わることとなった。最初は文部科学省ビルと呼ばれ、その後の移転を経て、現在の名称である丸の内二丁目ビルが採用された。ビルは一時的に文部科学省やみずほフィナンシャルグループ、さらに東京商工会議所のオフィスとして使用され、2018年には一般の貸しビルとして営業運営を行っている。

現在の利用状況

現在、丸の内二丁目ビルは商業施設として幅広く利用されており、様々な企業がオフィスを構えている。歴史的な背景を持つこのビルは、丸の内エリアの景観にも寄与しており、地域のオフィス需要に応えるために、今後も重要な役割を果たし続けるだろう。

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