丸瀬寅雄

丸瀬寅雄

丸瀬寅雄（まるせ とらお、1877年3月3日 - 1932年3月9日）は、明治時代から昭和時代初期にかけて活躍した日本の大蔵官僚、そして実業家です。彼は東洋葉煙草の社長としてその手腕を発揮し、その他にも協立煙草、東洋錫紙（現・UACJ製箔）といった企業の取締役を兼任しました。青森県出身の士族であり、その家系は現代にも続いています。

生涯

1877年（明治10年）3月3日、丸瀬寅雄は青森県にて、士族であり元郡長であった丸瀬正果の長男として生を受けました。1925年（大正14年）には家督を相続しています。

1904年（明治37年）には東京帝国大学（現在の東京大学）法科大学政治科を卒業。同年、文官高等試験に合格し、大蔵省専売局に配属されました。その後、煙草専売局属、同事務官、同三次、同監査課長などの要職を歴任しました。1924年（大正13年）10月には、総務課長および臨時議院建築局理事を最後に大蔵省を退官。その後は、東洋煙草株式会社の社長に就任し、経営者としての手腕を発揮しました。

しかし、1932年（昭和7年）3月9日、56歳という若さで急逝しました。

家族

丸瀬家は青森県の士族であり、以下のような家族構成でした。

父：丸瀬正果（生没年不明） - 元郡長。
母：まて（1857年1月生） - 成田勝太郎の長女。
妻：よし（1885年6月生） - 山中千之の妹。山中千之は元公使館二等書記官。
長男：丸瀬雄一郎（1908年11月19日生） - 京都製作所元会長。
孫：祥子（1938年3月28日生） - 田中大輔の妻。
孫：宣雄（1941年5月19日生） - 日産自動車本社元勤務。
孫：成子（1948年9月6日生） - 丸紅会長・朝田照男の妻。
長女：和子（1912年1月生） - 宮地秀雄の妻。
次女：淑子（1915年9月24日生） - 釜萢善一の妻。
三女：文子（1919年4月生） - 塚越和男の妻。
妹：りう（1889年12月生） - 岩淵勉の妻。

略歴

1877年（明治10年）3月3日：出生
1904年（明治37年）
7月：東京帝国大学法科大学政治科卒業
11月：文官高等試験合格
12月：煙草専売局属
1906年（明治39年）7月：煙草専売局事務官（東根葉煙草収納所長）
1907年（明治40年）10月：専売局主事（奏野収納所長）
1909年（明治42年）4月：専売局長官官房勤務経理部兼務
1911年（明治44年）7月：収納部煙草収納課長
1913年（大正2年）6月：専売局参事、群山専売支局長
1914年（大正3年）1月：事業部煙草課長
1915年（大正4年）7月：米国へ出張
1917年（大正6年）9月：製造部調査課長
1918年（大正7年）9月：長官官房監査課長
1920年（大正10年）7月：勅任官待遇
1921年（大正11年）5月：叙勲四等授瑞宝章
1922年（大正12年）3月：長官官房総務課長
1923年（大正13年）
10月：臨時議院建築局理事（二等）
11月：叙従四位

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第9版』人事興信所、1931年。
* 人事興信所編『人事興信録 第25版』人事興信所、1969年。

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