丹波幸一
丹波幸一氏は、1970年2月10日に兵庫県西宮市で生まれ、元プロ野球審判員として国内外の重要な試合で活躍した人物です。また、現在はゴルフティーチングプロやメンタルコーチ、合同会社TurfNetの代表社員としても活動しています。
神港学園高等学校から京都産業大学を経て、1993年にパシフィック・リーグの関西審判部に入局しました。一軍初出場は翌1994年6月2日、オリックス・ブルーウェーブ対日本ハムファイターズ戦（グリーンスタジアム神戸）での左翼外審でした。審判員袖番号は「30」でした。
丹波氏は長年にわたり精力的に審判活動を続け、通算出場試合数を積み重ねました。2010年8月28日には福岡Yahoo! JAPANドームで行われた福岡ソフトバンクホークス対千葉ロッテマリーンズ戦で三塁塁審を務め、プロ野球史上100人目の通算1000試合出場を達成しました。さらに、2016年4月27日には京セラドーム大阪でのオリックス・バファローズ対福岡ソフトバンクホークス戦で史上89人目となる通算1500試合出場を、そして2021年6月22日には石川県立野球場での読売ジャイアンツ対横浜DeNAベイスターズ戦で通算2000試合出場をそれぞれ達成しました。最終的な通算出場試合数は2153試合（2022年シーズン終了時点）に及びます。
NPBでの活躍に加え、オールスターゲームには3回（2001年、2004年、2013年）出場し、うち2004年と2013年の第2戦では球審を務めました。日本シリーズには5回（2008年、2009年、2011年、2015年、2016年）出場し、2008年第2戦、2011年第7戦、2015年第2戦、2016年第6戦で球審を担当しました。これらの経験は、彼がNPBにおいて信頼される審判であったことを示しています。
国際舞台での経験も豊富です。2012年に台湾で開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）予選4組では4試合で審判を務め、タイ対ニュージーランド戦ではアメリカ人以外で初めて球審を務めるという歴史的な役割を果たしました。さらに、2021年に開催された東京オリンピックの野球競技にも参加し、韓国対イスラエル戦で球審を務めるなど、計5試合に出場しました。
丹波氏は選手からの評価も高く、日本プロ野球選手会が実施したアンケート「選手が選ぶ！ベストアンパイア2008」のパ・リーグ部門で1位に選出されました。2007年には2位、2009年には3位となるなど、継続的に選手からの尊敬を集めていました。
審判技術向上の努力も続けており、2014年にはクルーチーフに昇任しました。これは審判組織内での指導的立場です。また、長年採用していた球審時の「シザースタンス」を、2020年からは基本とされる「ボックススタンス」に変更するなど、柔軟に技術を取り入れていました。
特筆すべきは、ネイティブレベルの英語力です。京都産業大学在学中には、オリックス・ブルーウェーブで通訳のアルバイト経験があります。この語学力は審判活動でも役立ち、タフィ・ローズ選手が英語で判定に不満を述べた際に、その言葉が暴言に当たると正確に判断し、退場を命じたエピソードは広く知られています。
プロ野球審判員としての功績に対し、2008年にはパシフィック・リーグ審判員奨励賞を受賞しています。
第一線で活躍していた丹波氏でしたが、2022年シーズン限りでプロ野球審判員としての契約が更新されず、活動を終えることになりました。この退職の背景には、シーズン終了後に報じられたある出来事がマスコミやSNSで大きな話題となり、激しい誹謗中傷を受けたこと、そしてそれが家族にまで及んだことがあると、自身のウェブサイトで明かしています。「自殺か未来を向くかの選択」という困難な状況の中で、家族と話し合い、審判員としての道を退く決断をしたといいます。プロ野球審判員としてのキャリアは、奇しくも約30年という節目で幕を閉じました。
プロ野球審判員を引退した後、丹波氏は以前から取り組んでいた別の活動に本格的に注力しています。それは、ゴルフティーチングプロとしての活動です。プロ野球審判員としてオフシーズンにはすでにゴルフ指導を行っており、福山恵梨選手や亀代順哉選手などを指導した経験を持ちます。
ゴルフは元々趣味でしたが、審判員という個人事業主としての将来への不安から、「つぶしがきかない」という現実を踏まえ、何か資格を取得しようと考えたことが、ティーチングプロを目指すきっかけでした。USGTF（全米ゴルフ教師連盟）のティーチングプロ資格を取得し、さらに「AimPoint」というパッティング技術の公認インストラクターとしても活動しています。このAimPointの公認インストラクターは、日本国内にわずか4人しかいないとされる希少な存在です。
また、プレッシャーの強いプロ野球審判員という仕事を通して、メンタルコントロールの重要性を強く感じたことから、メンタルに関する勉強にも励みました。現在では、ゴルフ界にとどまらず、角界、ウインタースポーツ選手、ビジネス関係者など、幅広い分野の人々に対し、メンタルコーチングを提供しています。「個性心理學」という統計学の認定講師・認定カウンセラーの資格も取得しています。
自身が代表社員を務める合同会社TurfNetでは、こうした経験と専門知識を活かし、ゴルフにおけるメンタル面とパッティングに特化した講習を提供しています。
プロ野球審判員として確固たる実績を築き、選手からの信頼も厚かった丹波幸一氏は、困難な状況を乗り越え、現在はその豊富な経験を活かし、ゴルフ指導やメンタルコーチングといった新たな分野で活動を展開しています。
プロ野球審判員としてのキャリア
神港学園高等学校から京都産業大学を経て、1993年にパシフィック・リーグの関西審判部に入局しました。一軍初出場は翌1994年6月2日、オリックス・ブルーウェーブ対日本ハムファイターズ戦（グリーンスタジアム神戸）での左翼外審でした。審判員袖番号は「30」でした。
丹波氏は長年にわたり精力的に審判活動を続け、通算出場試合数を積み重ねました。2010年8月28日には福岡Yahoo! JAPANドームで行われた福岡ソフトバンクホークス対千葉ロッテマリーンズ戦で三塁塁審を務め、プロ野球史上100人目の通算1000試合出場を達成しました。さらに、2016年4月27日には京セラドーム大阪でのオリックス・バファローズ対福岡ソフトバンクホークス戦で史上89人目となる通算1500試合出場を、そして2021年6月22日には石川県立野球場での読売ジャイアンツ対横浜DeNAベイスターズ戦で通算2000試合出場をそれぞれ達成しました。最終的な通算出場試合数は2153試合（2022年シーズン終了時点）に及びます。
NPBでの活躍に加え、オールスターゲームには3回（2001年、2004年、2013年）出場し、うち2004年と2013年の第2戦では球審を務めました。日本シリーズには5回（2008年、2009年、2011年、2015年、2016年）出場し、2008年第2戦、2011年第7戦、2015年第2戦、2016年第6戦で球審を担当しました。これらの経験は、彼がNPBにおいて信頼される審判であったことを示しています。
国際舞台での経験も豊富です。2012年に台湾で開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）予選4組では4試合で審判を務め、タイ対ニュージーランド戦ではアメリカ人以外で初めて球審を務めるという歴史的な役割を果たしました。さらに、2021年に開催された東京オリンピックの野球競技にも参加し、韓国対イスラエル戦で球審を務めるなど、計5試合に出場しました。
丹波氏は選手からの評価も高く、日本プロ野球選手会が実施したアンケート「選手が選ぶ！ベストアンパイア2008」のパ・リーグ部門で1位に選出されました。2007年には2位、2009年には3位となるなど、継続的に選手からの尊敬を集めていました。
審判技術向上の努力も続けており、2014年にはクルーチーフに昇任しました。これは審判組織内での指導的立場です。また、長年採用していた球審時の「シザースタンス」を、2020年からは基本とされる「ボックススタンス」に変更するなど、柔軟に技術を取り入れていました。
特筆すべきは、ネイティブレベルの英語力です。京都産業大学在学中には、オリックス・ブルーウェーブで通訳のアルバイト経験があります。この語学力は審判活動でも役立ち、タフィ・ローズ選手が英語で判定に不満を述べた際に、その言葉が暴言に当たると正確に判断し、退場を命じたエピソードは広く知られています。
プロ野球審判員としての功績に対し、2008年にはパシフィック・リーグ審判員奨励賞を受賞しています。
プロ野球審判員からの引退と新たな道
第一線で活躍していた丹波氏でしたが、2022年シーズン限りでプロ野球審判員としての契約が更新されず、活動を終えることになりました。この退職の背景には、シーズン終了後に報じられたある出来事がマスコミやSNSで大きな話題となり、激しい誹謗中傷を受けたこと、そしてそれが家族にまで及んだことがあると、自身のウェブサイトで明かしています。「自殺か未来を向くかの選択」という困難な状況の中で、家族と話し合い、審判員としての道を退く決断をしたといいます。プロ野球審判員としてのキャリアは、奇しくも約30年という節目で幕を閉じました。
ゴルフティーチングプロ、メンタルコーチとしての活動
プロ野球審判員を引退した後、丹波氏は以前から取り組んでいた別の活動に本格的に注力しています。それは、ゴルフティーチングプロとしての活動です。プロ野球審判員としてオフシーズンにはすでにゴルフ指導を行っており、福山恵梨選手や亀代順哉選手などを指導した経験を持ちます。
ゴルフは元々趣味でしたが、審判員という個人事業主としての将来への不安から、「つぶしがきかない」という現実を踏まえ、何か資格を取得しようと考えたことが、ティーチングプロを目指すきっかけでした。USGTF（全米ゴルフ教師連盟）のティーチングプロ資格を取得し、さらに「AimPoint」というパッティング技術の公認インストラクターとしても活動しています。このAimPointの公認インストラクターは、日本国内にわずか4人しかいないとされる希少な存在です。
また、プレッシャーの強いプロ野球審判員という仕事を通して、メンタルコントロールの重要性を強く感じたことから、メンタルに関する勉強にも励みました。現在では、ゴルフ界にとどまらず、角界、ウインタースポーツ選手、ビジネス関係者など、幅広い分野の人々に対し、メンタルコーチングを提供しています。「個性心理學」という統計学の認定講師・認定カウンセラーの資格も取得しています。
自身が代表社員を務める合同会社TurfNetでは、こうした経験と専門知識を活かし、ゴルフにおけるメンタル面とパッティングに特化した講習を提供しています。
プロ野球審判員として確固たる実績を築き、選手からの信頼も厚かった丹波幸一氏は、困難な状況を乗り越え、現在はその豊富な経験を活かし、ゴルフ指導やメンタルコーチングといった新たな分野で活動を展開しています。
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