丹羽晴美

丹羽晴美は、1966年に東京都で生まれたキュレーターです。成蹊大学文学部文化学科を卒業後、1990年から2019年までの長きにわたり東京都写真美術館に勤務しました。この間、数多くの写真展や現代美術展の企画を手がけ、その専門性と幅広い知識によって高い評価を得ています。

東京都写真美術館では、国内外の著名な写真家やアーティストの作品を紹介する展覧会を数多く企画し、写真表現の可能性を追求してきました。また、写真というメディアが持つ歴史や文化的背景にも深く関心を寄せ、展覧会を通して観客に新たな視点を提供することを目指しています。その後、東京都現代美術館の事業企画課事業係長に就任し、活動の幅を広げています。

丹羽晴美は、キュレーターとしての活動だけでなく、教育者としても活躍しています。法政大学、学習院女子大学、ドイツ国立ヒルデスハイム大学などで非常勤講師を務め、美術史や写真史、キュレーション論などについて講義を行っています。これらの教育活動を通して、次世代のキュレーターやアーティストの育成にも貢献しています。

丹羽晴美が企画した主な展覧会には、「ユージーン・スタジオ 新しい海 After the rainbow」(2021-2022)、「イメージの洞窟 意識の源を探る」(2019)、「杉本博司 ロスト・ヒューマン」(2016)、「須田一政 凪の片」(2013)、「アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密」(2013)、「日本の新進作家vol. 10 写真の飛躍」(2011)、「ジョセフ・クーデルカ プラハ1968」(2011)、「セバスチャン・サルガド アフリカ」(2009)、「やなぎみわ マイ・グランドマザーズ」(2009)、「鈴木理策：熊野、雪、桜」(2007)、「恋よりどきどき：コンテンポラリーダンスの感覚」(2005)、「馬へのオマージュ」(2002)などがあります。これらの展覧会は、写真、現代美術、ダンスなど、幅広いジャンルを網羅しており、丹羽晴美の多岐にわたる関心と深い知識が反映されています。特に写真表現においては、古典的な写真から現代的な写真まで、その多様な可能性を提示しています。

丹羽晴美は、展覧会企画を通して、社会や文化における写真の役割を考察し、新たな価値観を生み出すことを目指しています。また、教育活動を通して、次世代のアーティストやキュレーターの育成にも力を注いでおり、日本の美術界における重要な存在として認識されています。その活動は、国内外の美術関係者から高く評価されており、今後の活躍が期待されています。

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