東京都写真美術館

東京都写真美術館

東京都写真美術館は、東京都目黒区三田に位置する、写真と映像に特化した公立美術館です。この美術館は、指定管理者制度を採用し、東京都歴史文化財団グループが管理・運営を行っています。これは、日本における初めての本格的な写真映像文化施設であり、特に個人名を冠したものを除いた写真専門の美術館としては日本初の存在です。

美術館の施設とコレクション

美術館は、様々な展示施設を備えています。3階では、他の団体との共催展や貸出会場として利用され、2階は独自の写真企画展を行うスペース、地下1階には映像展示室があります。さらに、4階には図書室があり、約36,500冊の書籍と1,400種の雑誌を所蔵しています。また、1階のホールでは新作映画の封切公開が行われるほか、ミュージアムショップやカフェも訪れる人々に楽しみを提供しています。

この美術館では、開館以来、多彩な企画展を通じて国内外の写真作品を積極的に紹介しており、最近ではアニメやテレビゲームといった映像文化にも力を注いでいます。特に、荒木経惟や植田正治、木村伊兵衛をはじめとする日本を代表する作家たちの作品が多く収蔵されています。

沿革

東京都写真美術館の歴史は、1986年にさかのぼります。当初は東京都の長期計画の中で「写真文化施設の設置」が発表され、その後1990年に恵比寿地区で一時的な施設として開館されました。その後、1991年に着工し、1994年には現在の総合施設が竣工しました。1995年には、東京都写真美術館として正式に開館しました。

その後、2014年に大規模な改修工事が行われ、2016年にはリニューアルオープン。新たに「トップミュージアム」という愛称が制定されました。これまでの館長には、渡辺義雄や三木多聞、福原義春、伊東信一郎などが名を連ねています。

出版物と活動

東京都写真美術館では、季刊のニュースレター「eyes」や年刊の紀要、年報などを発行しており、訪問者や広く一般に対して美術館の活動や写真文化に関する情報を定期的に発信しています。

美術館は、写真と映像の文化拠点としてだけでなく、学術的な情報発信の場としても重要な役割を果たしています。これからも、本館は国内外のアーティストとのコラボレーションや多種多様なイベントを通じて、さらなる発展を遂げていくことでしょう。

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