久下橋

久下橋について

久下橋（くげはし）は埼玉県熊谷市の屈戸と久下地区を結ぶ重要な交通インフラです。この橋は埼玉県道257号冑山熊谷線に属し、荒川の上流に架かっています。2003年に開通した現行の橋は、778メートルの長さを持ち、幅約10.75メートルの9径間鋼連続箱桁橋として知られています。歩道は上流側に設置され、幅は3メートルです。また、橋は埼玉県の第二次緊急輸送道路に指定されており、災害時の重要な役割も担っています。

橋の概要

久下橋は、主に熊谷市中心部と旧大里郡大里町地区を結ぶ生活道路として機能しています。橋の設計には、最大支間長が120メートルという特徴や、支間割が79.2メートル、80メートル、99.3メートルなど多様な長さで構成されていることが挙げられます。全体として、2015トンの鋼材が使用されており、耐久性と安全性を兼ね備えています。

構造形式: 9径間鋼連続箱桁橋
橋長: 778.0メートル
全幅員: 11.750メートル
有効幅員: 10.250メートル
最大支間長: 120.0メートル
鋼重: 2015トン
* 竣工年: 2001年（平成13年）

ただし、公共交通機関は橋自体には通行していませんが、近隣には「下久下」バス停が設置されており、徒歩3分程度でアクセス可能です。

橋の歴史

久下橋の歴史は長く、1955年に初代の橋が開通しました。この橋は久下冠水橋とも呼ばれ、特に地域住民にとって重要な交通路でしたが、経年劣化や洪水時の危険性から、架け替えが必要とされていました。旧橋は、1966年に県道に昇格され、幅の狭さや重量制限がある中で地域住民に愛され続けました。

1970年代には永久橋の建設が計画され、住民間では「久下橋かけかえ反対期成同盟会」が結成されるほどの議論がありました。国や県との協議を重ねた結果、最終的には2003年に新しい橋が開通する運びとなり、50年の歴史を有する旧橋は撤去されました。新しい久下橋の開通式には多くの地元住民が参列し、地域の伝統的な踊りも披露されました。

周辺環境

久下橋周辺は自然豊かで、特に橋の上からは美しい富士山の眺めを楽しむことができます。さらに、地域は農地としても知られており、周囲には水田が広がっています。久下橋はまた、埼玉県の自転車みどころスポットの一つに指定されており、多くのサイクリストが景観を楽しむために訪れます。特に歴史的背景や文化的価値から、新橋の開通によって地域に新たな歴史が刻まれています。

終わりに

久下橋はただの交通路ではなく、熊谷市の歴史や地域住民の思い出が詰まった場所でもあります。周囲の自然環境や文化を大切にしながら、これからも地域の重要な役割を果たしていくことでしょう。

もう一度検索