久保田慎吾

久保田慎吾は、1958年生まれ、千葉県出身の日本のミュージシャンです。彼は、日本のニュー・ウェイヴ・シーンを代表するバンド「8 1/2」のヴォーカリストとしてそのキャリアをスタートさせました。また、久保田しんご、久保田真吾といった名義も使用しています。

1978年、久保田は泉水敏郎、上野耕路らと共に「8 1/2」を結成。渋谷の喫茶店「ナイロン100%」などを拠点にライブ活動を展開し、ニュー・ウェイヴ・シーンで注目を集めましたが、1980年にバンドは解散しました。しかし、久保田はその後も「ナイロン100%」の常連客として、また時には店員として、東京タワーズや京浜兄弟社など、多くの若手ミュージシャンと交流を深めました。

特筆すべきは、戸川純との関係です。戸川は元々「8 1/2」のファンであり、久保田の誘いによって「ナイロン100%」の常連となりました。そこで戸川が歌っていた「蘇州夜曲」の素晴らしさを久保田が上野に伝えたことが、後の「ゲルニカ」結成のきっかけになったとされています。また、戸川のヴォーカリストとしての演劇的なスタイルは、久保田の影響が大きいと言われています。

「8 1/2」解散後、久保田は「プライス」を結成し、高橋幸宏のプロデュースでメジャーデビューを試みましたが、これは実現しませんでした。その後、1982年には「サニー久保田&クリスタル・ヴァカンス」を結成。1985年には、手塚眞監督のロック・ミュージカル映画『星くず兄弟の伝説』に、高木完と共に主演しました。2018年には続編『星くず兄弟の新たな伝説』にも出演しています。

1986年には、ブラボー小松、泉水敏郎、サンダーと共にMUSCLE BEATを結成し、アルバムを2枚リリース。1993年には「Shingo Kubota & Amigo 7」を結成しました。1999年からは上野耕路とのユニットでアルバム「捏造と贋作」を発表し、2006年からは11人組の音楽グループとしてバンド名を「捏造と贋作」として活動しています。

2015年からは、「サニー久保田とオールド・ラッキー・ボーイズ」名義で10人編成のバンドを率いて活動しています。2015年11月15日に1stアルバム、2017年6月1日には2ndアルバム「One from Sunny’s Heart」が発売されました。彼の音楽活動は、多岐にわたり、常に新しい音楽の可能性を追求し続けています。

ディスコグラフィー

8 1/2
TOKYO NEW WAVE '79（オムニバス盤） 1979年
メモアール 1980年
8 1/2 1985年

ソロ
Shingo Kubota 1987年

MUSCLE BEAT
Muscle Beat 1987年
Rock'n Roll Planet 1989年

Shingo Kubota & Amigo 7
Viva!! 1998年

上野耕路&久保田真吾
捏造と贋作 1999年

捏造と贋作
The Lightest Touch 2006年
Polarity Intergration 2007年

サニー久保田とオールド・ラッキー・ボーイズ
What's Your Dream ? 2015年11月15日
One from Sunny’s Heart 2017年6月1日
幸福を呼ぶ男 The man who calls bliss. 2019年10月25日

映画
Rockers 1979年
星くず兄弟の伝説 1985年 - 「久保田しんご」名義
星くず兄弟の新たな伝説 2018年

久保田慎吾は、その音楽活動だけでなく、俳優としても活躍するなど、多才な才能を発揮しています。彼の音楽は、日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けています。

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