久原翼

久原翼の経歴とバレーボール人生

久原翼（ひさはらつばさ）は、1995年3月18日に生まれた元男子バレーボール選手であり、現在は指導者として活動しています。彼は兵庫県尼崎市の出身で、家族の影響を受けて幼い頃からバレーボールを始めました。彼の父親は指導者であり、バレーボールのスポーツ少年団での経験は、彼をスポーツの世界に深く引き込むきっかけとなりました。

彼は小学校時代、父が指導する常光寺バレーボールスポーツ少年団に所属することでゲームに親しみ、2人の兄も同じスポーツに従事していたため、彼自身もバレーボールへの関心が高まりました。しかし、中学校時代は兄たちとの比較が厳しく、バレーボールへの情熱が薄れていく時期もありました。そして、彼は南武庫之荘中学校に進学し、技術的にも成長し始めました。

その後、彼は市立尼崎高等学校に進み、身体の成長と共に彼のバレーボールスキルも向上しました。彼は全国大会への出場やアンダーカテゴリーの代表選手としての経験を積み、自信をつけるようになりました。特に3年生の時には、チームのキャプテンを務め、全日本バレーボール高等学校選手権大会および全国高等学校総合体育大会に出場し、その実力を発揮しました。

大学進学後は東海大学に進み、1年生の間から試合に出場しチームの中心選手として活躍しました。特に3年次には天皇杯でのジェイテクトSTINGSとの試合での勝利が、彼にとって特別な意味を持つ出来事となりました。そして、在学中にはシニア日本代表にも選出され、プレイヤーとしての期待も高まりました。彼は大学のキャプテンとしてチームを引っ張り、2016年にはパナソニックパンサーズの内定選手となったのです。

彼のVリーグにおけるプロキャリアは2017年に始まり、豊田合成トレフェルサとの試合で初めてコートに立ちました。その後、ルーキーイヤーながらも次々と出場機会を得て成長を続けました。2017年にはユニバーシアード競技大会に日本代表として出場し、銅メダル獲得に寄与しました。2018/19シーズンにはスタメンに定着し、ファイナル初戦では優秀選手（VOM）に選出され、チームの優勝にも貢献しました。

2020年には日本代表としてFIVBワールドカップに出場し、その年の6月にプロ選手として登録され、パナソニックパンサーズでの活動を継続しました。しかし、2021年には体調不良に見舞われ、結果として2021年の日本代表登録メンバーから外れることとなりました。しばらく活動ができない時期が続いた後、2022年に引退を発表しました。

引退後、彼は女子日本代表のアシスタントコーチとして登録され、さらなる指導者キャリアを築くことを目指しましたが、2023年には契約期間が満了し、チームを退団しました。

彼は2023年7月に自身の体調不良がうつ病であることを公表し、スポーツ界におけるメンタルヘルスの重要性も訴えています。久原翼は、選手としてだけでなく、人間としても成長し続けている人物であり、彼の情熱と努力は多くの後輩たちにとってインスピレーションとなっています。

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