久慈義巳

久慈義巳：地方政治に貢献した生涯

久慈義巳（くじ よしみ）は、1917年（大正6年）2月21日、岩手県に生まれました。1979年（昭和54年）2月16日、急性心不全のため51歳でこの世を去りました。

彼は日本の政治家として、地方自治に大きく貢献した人物です。その経歴は、地方議会議員から市長へと上り詰めた、波乱に富んだものでした。

まず、1951年には侍浜村議会議員に就任し、政治の世界に足を踏み入れました。その後、1954年には久慈市議会議員に選出され、着実に政治基盤を築いていきました。地方政治の最前線で研鑽を積んだ後、1967年には岩手県議会議員選挙に立候補し、当選を果たします。自由民主党に所属し、県政において3期にわたって活躍しました。

県議会議員としての経験を活かし、1978年（昭和53年）には、久慈市長選挙に挑みます。この選挙は、大きな注目を集めました。それまで6期連続で市長を務めていた保守系無所属の現職、山内堯文氏を相手に、自民党、社会党、公明党、民社党の推薦を得て立候補したのです。

結果は、久慈義巳氏の圧勝でした。現職を破り、久慈市長に初当選したのです。これは、久慈市政史において大きな転換点となりました。しかしながら、その翌年、市長就任から間もなくして、彼は急逝してしまいます。

彼の死は、地域社会に大きな衝撃を与えました。しかし、久慈義巳氏の政治活動は、息子の久慈義昭氏によって受け継がれることになります。久慈義昭氏は、父の後を継いで市長選挙に出馬し、当選を果たしました。

久慈義巳氏の政治家としての功績は、地方自治への貢献として高く評価されています。短い期間ではありましたが、彼の政治理念と行動は、久慈市の発展に大きく寄与しました。その生涯は、地方政治家としての献身的な姿勢を示す、一つのモデルケースと言えるでしょう。

参考文献：歴代知事編纂会編『日本の歴代市長 第1巻』歴代知事編纂会、1983年。

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