乗車券確認システム

乗車券確認システム（名古屋鉄道）

乗車券確認システムは、名古屋鉄道（名鉄）が2005年から導入しているシステムです。これは、乗車時に自動改札機に投入された乗車券（普通乗車券、回数乗車券、定期乗車券）に、入場駅や入場日などの情報を磁気記録し、降車時にも自動改札機でその情報を確認するという仕組みです。

近年、同様のシステムは他の鉄道会社でも導入が進んでいますが、「乗車券確認システム」という名称を使用しているのは、現在のところ名鉄のみです。

導入の目的

このシステムの主な目的は、以下の通りです。

不正乗車の防止: 中間無札などの不正乗車を防止し、鉄道事業の健全な運営を維持します。
公平性の確保: 正当な運賃を支払って利用する乗客の不公平感を解消し、利用者の満足度向上を目指します。
旅客が正当な運賃を支払う環境を整備

導入線区

2005年6月29日の小牧線への導入を皮切りに、2006年4月29日、2008年6月29日と、ダイヤ改正に合わせて順次導入区間が拡大されました。名鉄の全269駅のうち、257駅と9割を超える駅に導入されています。

以下は、主な導入線区です（導入日順）。

2005年6月29日:
小牧線（上飯田駅を除く各駅）
2006年4月29日:
名古屋本線（伊奈駅～黒田駅間）
三河線（全駅）
豊田線（赤池駅を除く各駅）
常滑線（全駅）
空港線（全駅）
築港線（全駅）
津島線（全駅）
尾西線（津島駅～佐屋駅間）
犬山線
2008年6月29日:
名古屋本線（木曽川堤駅～名鉄岐阜駅間）
豊川線（全駅）
西尾線（全駅）
河和線（全駅）
知多新線（全駅）
瀬戸線（全駅）
尾西線（玉ノ井駅～町方駅間、五ノ三駅）
各務原線
広見線（明智駅～御嵩駅を除く各駅）
竹鼻線（全駅）
羽島線（全駅）

東名古屋港駅には自動改札機がありませんが、大江駅の築港線乗り換え改札機で乗車券が確認されます。

未導入駅

一部の駅では、以下のような理由により乗車券確認システムが導入されていません。

他社線との共同使用駅: JR東海や名古屋市営地下鉄と共同で使用している駅で、管理が他社に委ねられている場合（例：豊橋駅、赤池駅）。ただし、上小田井駅は名鉄管理駅のため導入済。
駅集中管理システムの未導入: 自動改札機が未設置の駅。
manaca未導入: 吉良吉田駅・新可児駅をまたぐ磁気券の場合、これらの駅にあるのりかえ改札口の自動改札機に乗車券を入れられたことで確認。

具体的には、以下の駅が該当します。

名古屋本線：豊橋駅
豊田線：赤池駅
小牧線：上飯田駅
尾西線：弥富駅
蒲郡線：三河鳥羽駅～蒲郡駅間
広見線：明智駅～御嵩駅間

これらの駅では、従来通りの方法で乗車券の確認が行われています。

乗車券確認システムは、不正乗車を防止し、利用者の公平性を保つために重要な役割を果たしています。今後、未導入駅への導入が進むことで、より効果的なシステムとなることが期待されます。

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