九徳野球場

九徳野球場の歴史と変遷

九徳野球場（クドクやきゅうじょう、구덕 야구장）は、韓国の釜山広域市西区に位置した野球場です。この球場は、当初1971年に釜山で初となる野球専用施設として建設されました。九徳運動場の内部に所在しており、地元の野球ファンにとって特別な存在でした。

特に1982年から1985年までの期間中は、韓国プロ野球チームのロッテ・ジャイアンツの本拠地として知られ、数多くの熱戦が展開されました。ロッテ・ジャイアンツは、この球場を拠点に多くのファンを魅了し、地元密着の観戦文化を築いていきました。しかし、1985年に社稷野球場が完成したことにより、ロッテ・ジャイアンツは1986年から新たにその球場に移転しました。

その後、九徳野球場はアマチュアの試合や大会の開催地として利用されることが多くなりました。とはいえ、野球場としての老朽化が進行する中、グラウンドの状態には問題がありました。土のグラウンドは非常に危険で、十分なプレー環境を提供できなくなっていたため、多くの市民から不満が寄せられました。これを受けて、2007年1月には釜山広域市体育施設管理事業所の手により、人工芝の敷設工事が始まりました。この工事は同年の7月20日に完了し、球場の状態は改善されました。

ここに至るまでの九徳野球場の変遷は、地域の野球文化の発展を反映しており、また、釜山地域のスポーツ活動の豊かさを象徴しています。しかし、老朽化は避けようのないものであり、最終的には2017年7月から撤去工事が開始されました。多くの人々がその歴史的な場所を懐かしむ中、九徳野球場はその役目を終えました。

撤去工事は順調に進み、2019年3月にはその跡地に新たな市民体育公園が完成しました。この公園にはテニスやバスケットボールのコートが設けられ、地域住民が気軽にスポーツを楽しめる場所となっています。このように、九徳野球場は単なる野球場としての役割を超え、地域社会におけるスポーツの重要性を再確認させる存在でした。これからもその意義は、新しいスポーツ施設として生き続けていくことでしょう。

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