乱視

乱視とは？その原因、症状、矯正方法を徹底解説

乱視は、目に入ってきた光が網膜上で一点に焦点を結ばない状態を指します。これは、角膜や水晶体の表面が均一な球面ではなく、歪んでいることが原因で起こります。その結果、ものがぼやけて見えたり、二重に見えたりすることがあります。

乱視の種類

乱視は大きく分けて正乱視と不正乱視の2種類があります。

正乱視

正乱視は、角膜や水晶体の歪みが規則的な乱視で、光が2つの焦点（焦線）を結びます。ほとんどの乱視がこの正乱視に分類されます。

不正乱視

不正乱視は、角膜の表面が不規則に歪んでいるために、焦点が定まらず、複数の焦点ができてしまう乱視です。角膜の病気や外傷などが原因で起こることがあります。

乱視の症状

乱視の程度や種類によって症状は異なりますが、主な症状としては以下のようなものがあります。

ものがぼやけて見える
ものが二重に見える
夜間、光がにじんで見える
眼精疲労
頭痛

軽度の乱視では自覚症状がないこともありますが、強い乱視になると視力低下や日常生活に支障をきたすことがあります。

乱視の検査方法

乱視の検査は、主に眼科で行われます。一般的な検査方法としては、以下のものがあります。

視力検査: ランドルト環（Cの形をしたマーク）や視力表を用いて視力を測定します。
乱視表検査: 放射状の線が描かれた乱視表を見て、線の濃さやぼやけ具合から乱視の有無や程度を判断します。
クロスシリンダー検査: 特殊なレンズを用いて、乱視の軸や度数を測定します。
角膜形状解析検査: 角膜の表面形状を測定し、不正乱視の有無や程度を調べます。

乱視の矯正方法

乱視の矯正方法は、眼鏡、コンタクトレンズ、手術の3つがあります。

眼鏡による矯正

正乱視の場合は、円柱レンズを用いた眼鏡で矯正することができます。円柱レンズは、特定の方向に屈折力を持ち、乱視による歪みを補正します。

コンタクトレンズによる矯正

コンタクトレンズには、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあります。

ハードコンタクトレンズ: 角膜の形状を矯正する効果が高く、不正乱視にも対応できます。
* ソフトコンタクトレンズ: 乱視用（トーリックレンズ）を使用することで、正乱視を矯正できます。

手術による矯正

手術による矯正には、レーシックやPRKなどの屈折矯正手術があります。これらの手術は、レーザーを用いて角膜の形状を矯正し、乱視を改善します。

乱視と白内障手術

白内障手術の際に、乱視矯正用の眼内レンズを挿入することで、白内障と同時に乱視を矯正することができます。ただし、軽度の乱視は手術後のピント調節を助ける可能性があるため、あえて矯正しない場合もあります。

軽度乱視の利点

軽度の乱視は、遠近両方に焦点が合う範囲を広げる効果があると考えられています。特に、老眼が始まった方にとっては、ピント調節の負担を軽減するメリットがあります。

まとめ

乱視は、視力に影響を与える一般的な屈折異常です。適切な検査と矯正を行うことで、快適な視力を取り戻すことができます。視力に不安を感じたら、眼科を受診して相談することをおすすめします。

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