乾はるか

乾はるか

漫画家、乾はるかは、1959年12月25日に山口県下関市で中園博文として生まれました。山口県立下関第一高等学校を経て淑徳大学を卒業。男性であり、既婚者です。

漫画家としてのキャリア

1981年、週刊少年チャンピオンに掲載された『パラレル亜美』で漫画家としての一歩を踏み出しました。その後、アニメーション作品『未来警察ウラシマン』のコミカライズも手掛けるなど、主に少年誌で活動を展開しました。しかし、少年誌においては作家としての評価や人気が十分に確立されるまでには至りませんでした。

転機となったのは、青年誌への活動の場を移してからです。『プレイコミック』誌上で連載を開始した『お元気クリニック』が、乾はるかの名を広く知らしめる作品となり、彼のキャリアにおける大きなブレイクスルーとなりました。

独特な作風

乾はるかの作風は非常に個性的であり、特に女性キャラクターの描写にその特徴が顕著に表れています。海外のモデルを思わせるような、豊満な体つきで脚の長いグラマーな女性を描くことで知られています。また、単に肉体的な魅力だけでなく、作品全体に特定のフェティシズムがあふれるネタや表現が盛り込まれている点も、彼の作品世界を形作る重要な要素です。

『お元気クリニック』を筆頭に、彼はエナメル素材の光沢感や、作品に登場する小道具に対する細部にわたるこだわりを見せました。特に『お元気クリニック』連載当時にはまだ日本で一般的ではなかった性具（例えばペニスバンドなど）や、レザー、ラバーといった特殊な素材を使ったコスチュームを毎エピソードのように登場させ、読者に様々な形のフェティシズムを描写しました。

また、ストッキングやタイツ、特にパンストや網タイツへの強いこだわりも彼の作風の一部です。このこだわりは、『日本黒パンス党宣言』というタイトルの単行本が出版されていることからも明らかであり、特定のアイテムや素材に対する深い探求心が彼の作品を特徴づけています。

作品の展開と活動

代表作である『お元気クリニック』は、その人気から映像作品化もされました。1988年には日活によって実写映画化されたのをはじめ、複数回にわたって映像作品として制作されています。

2009年4月には脳梗塞を発症し、右半身に痺れが残るという後遺症に見舞われましたが、その後回復。現在もなお、漫画制作に対して強い意欲を持ち、精力的に活動を続けています。

主な作品リスト

パラレル亜美
未来警察ウラシマン (コミカライズ)
学園戦士L
お元気クリニック
Q嬢の物語
女王様ウォーズ
乱丸XXX
売る女
恋身女子高生パティ
日本黒パンス党宣言
* 女豹のイブ

これらの作品を通じて、乾はるかはその独特な感性と表現力で、日本の漫画界において独自の地位を築いています。

もう一度検索