乾友紀子

乾友紀子の競技人生

乾友紀子（いぬい ゆきこ）は1990年12月4日生まれ、滋賀県近江八幡市にルーツを持つアーティスティックスイミング選手です。彼女の競技人生は、幼少期から始まり、小学校の頃にはすでにシンクロナイズドスイミングに情熱を注いでいました。幼稚園の時に興味を持ち、小学校1年生で滋賀シンクロクラブに入会。その後は練習の日々が続き、「一番つらかった時期」と回想するほどの努力を重ねました。

経歴の始まりと成長

小学校6年生の頃、彼女は大阪の井村シンクロクラブに移籍し、片道2時間の距離を毎日通う生活を送りました。2008年7月にはロシアで開催された世界ジュニア選手権に出場し、デュエットの部で銀メダルを、チーム部門で銅メダルを獲得。この成功が彼女の競技人生における第一歩となりました。

2009年には近江兄弟社高等学校を卒業後、立命館大学に進学。同年、日本選手権デュエットで優勝、2010年にはワールドカップでデュエットの部で3位に入賞しました。彼女の競技の幅はますます広がっていきました。

オリンピックへの道

2012年にはロンドンオリンピックのアジア・オセアニア最終予選で優勝し、初の五輪代表に選出。ロンドンの舞台では、小林千紗選手と組んだデュエットで5位、チームも同じく5位に位置づけられました。

その後も、2016年リオデジャネイロオリンピックでは三井梨紗子選手とデュエットで銅メダルを手にし、この年のチームでも同じく銅メダルを獲得。2020年の東京オリンピックでは吉田萌選手とデュエットに出場し、技術的ルーチンとフリールーチンでそれぞれ高得点を叩き出し、4位という成績を残しました。

国際大会での活躍

2012年、ロンドン五輪以降も彼女は多くの大会で成果を上げました。2013年のフランスオープンでは足立夢実選手と組んで3位入賞し、ソロ部門でも優勝を果たしました。また、2022年にはハンガリーのブダペストで開催された世界選手権において女子ソロのフリールーチンとテクニカルルーチンで見事優勝し、2冠に輝きました。

2023年8月、福岡で開催された世界選手権でも同様の部門で優勝し、2大会連続の2冠達成を果たしました。これは、ナタリア・イーシェンコ選手以来、史上2人目の快挙となります。また、2021年には滋賀県民栄誉賞を受賞し、地元の誇りとして名を馳せました。

代表的な戦績

彼女の主な戦績には、以下のようなものがあります：

• - 2006年：世界ジュニア選手権大会 S3位
• - 2008年：世界ジュニア選手権大会 D2位・T3位
• - 2012年：ロンドンオリンピック D5位・T5位
• - 2016年：リオオリンピック D3位・T3位
• - 2022年：世界選手権 STR優勝・SFR優勝
• - 2023年：世界選手権 STR優勝・SFR優勝

乾友紀子選手の活躍は多くの人々に感動と希望を与え続けています。彼女が今後どのような新たな成果を上げていくのか、注目が集まります。

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