亀井善太郎

亀井 善太郎（かめい ぜんたろう）は、1971年1月20日生まれの日本の人物です。政治家として衆議院議員を1期務めた経歴を持ち、現在は政策シンクタンクの研究員や大学院の特任教授として活動しています。

生い立ちと初期キャリア

神奈川県伊勢原市で育った亀井氏は、慶應義塾で中等部、高等学校と学び、1993年に慶應義塾大学経済学部を卒業しました。大学卒業後、旧日本興業銀行（現在のみずほ銀行の一部）に入行し、金融業界でのキャリアをスタートさせました。2002年10月に同行を退職後、国際的な経営コンサルティングファームであるボストン・コンサルティング・グループに入社し、ビジネス分野での経験を積みました。

政界への転身と衆議院議員として

2005年4月、父である衆議院議員の亀井善之氏の秘書となり、政治の世界に足を踏み入れました。同年には政策秘書資格も取得しています。2006年5月、父・善之氏が現職議員のまま病気で急逝したことに伴い、父の地盤であった神奈川県第16区の衆議院議員補欠選挙が実施されることとなりました。自由民主党は亀井善太郎氏を公認候補として擁立することを決定し、選挙に臨みました。

2006年10月に行われた補欠選挙で、亀井氏は民主党候補に約3万票の差をつけて当選を果たし、初めて衆議院議員となりました。当選当初は特定の派閥に属さない無派閥の立場を表明していましたが、2007年1月には、父・善之氏がその設立に深く関わった山崎派（当時）に入会しています。また、議員としては、北京オリンピックを支援する議員の会に所属するなど、様々な活動に参加しました。

一方で、道路特定財源の一般財源化に反対する運動を行っていた「道路運送経営研究会」から献金を受けていたことも報じられています。

落選、そして新たな道へ

2009年8月30日に実施された第45回衆議院議員総選挙において、亀井氏は自民党公認候補として神奈川16区からの再選を目指し、公明党の推薦も得て立候補しました。しかし、前回破った民主党の後藤祐一氏に約5万票という大差で敗北し、惜しくも議席を失いました。比例南関東ブロックでの復活当選も叶いませんでした。

衆議院議員を失職した後、2009年11月19日に記者会見を開き、自身の持病である喘息が悪化しており、議員としての職務を十分に果たすことが困難であるとの理由から、次期衆議院議員総選挙には立候補しない意向を表明しました。この不出馬表明は、事実上の政界引退として一部メディアで報じられました。

政界を離れた後は、東京財団で研究員兼政策プロデューサーとして活動しました。現在は、公益財団法人であるPHP研究所傘下の政策シンクタンク、PHP総研の主席研究員として、様々な政策に関する研究や提言を行っています。さらに、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科の特任教授も務めており、後進の指導にもあたっています。

家族

亀井家は代々政治に携わっており、祖父は元参議院議員の亀井善彰氏、父は元衆議院議員で農林水産大臣などを務めた亀井善之氏です。

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