亀割バイパス (山形県)

亀割バイパス

亀割バイパスは、山形県新庄市と舟形町を結ぶ国道47号のバイパスです。1992年（平成4年）に開通し、新庄市と舟形町間の交通の円滑化に大きく貢献しています。

概要

起点: 亀割交差点（新庄南バイパス・国道13号交差点）
終点: 松原交差点（山形県道56号新庄舟形線交差点）
開通: 1992年（平成4年）
主なトンネル: 長尾トンネル

歴史

亀割バイパスの名前は、新庄市と最上町の境に位置する亀割山に由来しています。この山を越える亀割峠は、源義経が東下りをした際のゆかりの地として知られています。

伝承によれば、義経の妻である北の方が峠を越える途中で産気づき、男の子を出産しました。武蔵坊弁慶は、赤ん坊の産湯を求めて小国川まで下り、長刀を突いたところお湯が噴出したと伝えられています。これが瀬見温泉の起源とされ、峠には「弁慶清水」が残されています。また、生まれた子供は、この地名にちなんで「亀若丸」と名付けられたそうです。

ただし、亀割峠が主要なルートであったわけではありません。かつて、宮城県大崎市から新庄市へ向かう北羽前街道（最上街道）は、現在の山形県道56号新庄舟形線を通り、舟形宿で羽州街道（現国道13号）に合流していました。亀割峠越えの道は、瀬見街道と呼ばれていました。

国道47号自体も、長らく舟形を通り、舟形交差点から鳥越交差点までを国道13号との重複区間としていました。しかし、重複区間における交通渋滞が深刻化し、特に舟形交差点の前後区間では交通が滞りがちでした。そのため、この状況を打開するために亀割バイパスの建設が決定され、19年にわたる難工事を経て1992年（平成4年）に開通しました。

バイパスの開通により、通行時間は21分から11分へと大幅に短縮されました。これにより、地域住民の利便性が向上し、経済活動の活性化にも貢献しています。

歴史ある「亀割」の名を冠していますが、このバイパスは厳密には亀割峠を越えるルートではなく、ほぼ新庄峠を越える新道です。新庄峠は、現在の最上東部広域農道の休場地区内区間および山形県道318号新庄長沢尾花沢線に相当します。

関連事項

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