二宮書店

株式会社二宮書店の概要

株式会社二宮書店（にのみやしょてん）は、日本において地理学に特化した出版社として知られています。その創業は戦後間もなく、地理学者である青野壽郎氏と尾留川正平氏を中心に、地理教科書の出版を開始しました。創業当初は赤十字関連やキリスト教関連の書籍を出版していた期間もありましたが、時間の経過とともに地理関連の書籍に特化し、現在の地位を確立していきました。

歴史的背景

株式会社二宮書店は1945年から1950年代初頭にかけて地理教育への強いニーズを背景に創立されました。特に1967年から1980年にかけて発行した『日本地誌』全21巻は、460名に及ぶ地理学者の協力を得て編纂され、大規模な地誌叢書としての地位を築きました。この時期、二宮書店は地理学に関する研究資料や教育用教材の発行に力を入れ、より多くの学生や教育機関に利用されるようになりました。

現在の取り扱い商品

二宮書店の主な取り扱い商品には、以下のようなものがあります：

• - 高等学校向け教育教材: 地理に関する教科書や副教材
• - 教科書シリーズ: 『地理総合』、『地理探究』、そして地理A・Bの各シリーズが含まれます。
• - 地図帳: 基本から現在版の地図帳まで、多様なニーズに応じた製品を提供しています。
• - 統計書籍:『データブック オブ・ザ・ワールド』や『地理統計要覧』など、地理に関するデータを豊富に含んだ統計資料も扱っています。
• - 辞典類: 地理学や気候学に関する専門的な辞典も発行されています。
• - 叢書と単行本: ラテンアメリカや南アジアに関する叢書、日本の気候についての研究書など、専門性の高い書籍群もラインナップされています。

教科書と教育機関への影響

特に高等学校の地理教育において、二宮書店が発行する教科書は大きなシェアを持っており、多くの学校で採用されています。これにより、地理学の理解を深めるための重要なリソースとなり、全国の生徒に影響を与えています。教科書の会社番号は130で、「二宮」としても広く知られています。

経営統合の計画

2022年4月には、山川出版社ビル内に本社を移転し、歴史学分野での強みを持つ山川出版社と業務提携を結びました。さらに、2025年4月1日には山川出版社との経営統合が予定されており、新たに「山川出版社」としての活動が始まる見込みです。このように、二宮書店は地理学の教育と研究の発展に寄与し続けているのです。

まとめ

このように、株式会社二宮書店は地理学に特化した歴史ある出版社として、多くの地理関連書籍や資料を発行し、地理教育の推進に寄与してきました。今後も教育の現場で重要な役割を果たしていくことでしょう。

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