二本樹顕理

二本樹顕理の音楽と人生

二本樹顕理（にほんぎ あきまさ）は1983年8月22日生まれの日本のギタリストであり、彼の音楽キャリアは多様な経験と複雑な背景を持ちます。彼は、マイケル・ジャクソンに憧れてアーティストとして成功することを夢見て、若い頃から音楽に打ち込みました。中学校時代の1996年、ジャニーズ事務所に履歴書を送ったことが彼の運命を大きく変えるきっかけとなります。オーディションを経て、まもなくしてKinKi Kidsのコンサートに招待され、ステージに立つことになりました。この時、彼は夢の実現に近づいたと感じたことでしょう。

しかし、キャリアの裏には、彼が13歳のときに体験したトラウマがありました。ジャニー喜多川による性加害の被害者の一人として苦しんだ彼は、1年半後にジャニーズ事務所を退所することになります。この出来事が彼の心に深い傷を残し、人生を苦しむ日々へと導きました。

16歳でアメリカに渡った二本樹は、オーディションを受けて、米国のロックバンドの一員として活動を始めます。アメリカでのテレビ番組やイベントに出演し、ヨーロッパでの大規模なプロモーションを通じてメジャーデビューを果たしました。その後、バンド解散を経てバークリー音楽大学に入学し、2004年に日本に帰国。帰国後は、日本国内外のアーティストと共演し、活発な音楽活動を続けています。

2023年5月、彼は長年のトラウマを乗り越えるべく、ジャニー喜多川の性加害を告発しました。この告発はメディアに大きく取り上げられ、彼は3人目の実名告発者として知られることになります。告発の翌日には、藤島ジュリー景子が謝罪動画と文書を発表しましたが、二本樹はさらなる説明を求めるコメントを発表するも、ジャニーズ事務所からの反応はありませんでした。その後、彼は8月にジャニーズ性加害問題当事者の会を設立し、同月4日に日本記者クラブで記者会見を行い、当事者同士が協力して声を上げる重要性を訴えました。

しかし、二本樹の告発に対して、インターネット上では彼に対する誹謗中傷が相次ぎ、2023年11月には大阪府警察に被害届を提出することとなります。安全を求める声が高まる中、2024年5月には妻の故国アイルランドに移住することを発表しました。彼は子供が生まれた後、家族の健全な生活を守るためにこの決断を下し、オンラインで活動を続けながら、子供たちへの性加害根絶に向けた努力をする意向を示しています。

二本樹顕理のキャリアは、多くの成功と同時に辛い過去を抱える物語であり、音楽と人道的活動を通じて、彼は自らの経験を生かしたメッセージを広めています。音楽業界の裏に潜む問題を公にし、未来への希望を語る彼の姿勢は、多くの人々に勇気を与えています。これからも彼の活動に注目が集まることでしょう。

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